研究課題/領域番号 |
14401023
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研究機関 | 東北学院大学 |
研究代表者 |
細谷 良夫 東北学院大学, 文学部, 教授 (50042164)
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研究分担者 |
加藤 直人 日本大学, 文理学部, 教授 (90130468)
江夏 由樹 一橋大学, 経済学研究科, 教授 (10194002)
山本 英史 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (90127796)
中見 立夫 東京外国語大学, アジアアフリカ言語文化研究所, 教授 (20134752)
柳澤 明 早稲田大学, 文学部, 助教授 (50220182)
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キーワード | アルバシン城址 / 日中学者清史研究会議 / 米国議会図書館 / 中国社会科学院法学研究所 / ハーバード大学漢籍図書館 / 南開大学図書館 / 中国第一歴史档案館 |
研究概要 |
細谷、中見、加藤、江夏、柳沢はロシア極東地域ハバロフスク州およびアムール州に残された17世紀末にロシアと清朝が衝突したアルバジン城址およびアルバジーノ博物館、ブラゴベチェンスクにあるアムール州郷土誌博物館等を調査した。アルバジン城の展示ではロ清対立の史跡としてよりコサック集団によるシベリア開拓の拠点とその史跡の立場が強調されている。またアムール州郷土誌博物館所蔵の嘉慶18年鋳造の梵鐘の銘文から、この鐘が黒竜江右岸の中国領で鋳造され江東六十三屯のいずれかの寺院で使用されていたことが推定され、左岸の清朝人街の繁栄をうかがわせるものである。しかしこれらの展示では清朝・中国との関係の説明は全くなく、黒龍江を境にするロシアと中国の歴史感覚の相違を如実に感じさせられた。 細谷、中見、加藤、江夏、楠木は海外共同研究者中国人民大学成崇徳教授の要請で「日中学者清史研究会議」に出席しそれぞれの専門領域の立場から日本の清史研究の現状を報告した。 細谷は八旗制研究会を主催、中見、加藤、江夏、華立、岡、柳沢、楠木、海外共同研究者中国社会科学院近代史研究所劉小萌研究員をはじめとする日本、中国、モンゴルの若手研究者20数人が参加し清朝政権構造と八旗制度をめぐって討論を行った。 山本は米国議会図書館、中国社会科学院法学研究所、蘇州市文献館、上海図書館など地方行政制度をめぐる諸資料を、華立はハーバード大学漢籍図書館などアメリカに所在する清朝諸資料の調査、柳沢はチベット自治区、フルンボイル市で仏教関係史跡と民族移動をめぐる調査、楠木は中国第一歴史档案館で史料の調査収集を実施した。岡は「欽定モンゴル国則例」と『理藩院則例』蒙文版及び『大清律例』満文本の対照研究を行った。
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