研究課題/領域番号 |
14401024
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
私市 正年 上智大学, 外国語学部, 教授 (80177807)
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研究分担者 |
栗田 禎子 千葉大学, 文学部, 助教授 (10225261)
小林 寧子 南山大学, 外国語学部, 助教授 (60225547)
清水 学 宇都宮大学, 国際学部, 教授 (60282373)
川島 緑 上智大学, 外国語学部, 助教授 (50264700)
東長 靖 京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 助教授 (70217462)
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キーワード | イスラーム教育 / スーフィー教団 / シャリーフ崇拝 / 民衆運動 / 民主化 |
研究概要 |
本年度の研究・調査の実施概要と得られた成果は以下の通りである。 先ず、本課題と密接に関係する科学研究費プロジェクト(1997-2002)「イスラーム地域研究」の成果報告書『イスラーム地域の民衆運動と民主化』(東京大学出版会・2004)の諸論文を読み、意見交換を行った。 海外調査については、私市はモロッコにおけるシャリーフ(ムハンマドの子孫)と聖者の相関関係を歴史資料から分析を行った。東長はトルコとマレーシアにおいてシャリーフの聞き取りと史料調査を行った。清水と小牧はアフガニスタンにおいて伝統的イスラーム教育が女性の自立にはたす役割を共同で調査した。赤堀、はエジプトのスーフィー教団のイスラーム復興にはたす役割を調査した。小林は、昨年に続きインドネシアにおけるプサントレン(伝統的イスラーム教育機関)を調査した。栗田はオランダ、イギリス、エジプトにおいてイスラーム系NGO団体のなかでの世俗派グループの役割について調査を行った。 新たな知見については、第一にシャリーフ崇拝は単なる歴史的現象ではなく、イスラーム世界の各地で現代的は「聖家族」として権威を向上させつつあること、第二にアフガニスタンの復興に大衆、とくに女性たちの教育活動が重要な役割をはたしていること、第三にインドネシアのプサントレンに集う人々がNGO活動の中心的位置を占めていることなどである。
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