研究課題/領域番号 |
14401025
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研究機関 | 愛知大学 |
研究代表者 |
伊東 利勝 愛知大学, 文学部, 教授 (60148228)
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研究分担者 |
河野 泰之 京都大学, 東南アジア研究センター, 助教授 (80183804)
小林 愼太郎 京都大学, 大学院・地球環境学堂, 教授 (20026602)
福井 捷朗 立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋学部, 教授 (10027584)
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キーワード | 東南アジア / 植民地政策 / デルタ後背地 / 稲作農業 / 畑作農業 / 小規模灌概 / 水利組織 / 農民の市場対応 |
研究概要 |
平成15年6月に松山市で、東北タイに見られるタムノップ(洪水拡散型土堤灌概)の機能を解明する手がかりとして、弥生時代の小規模灌概遺跡の調査を行なった。また同時に、上ビルマ・タウンドィンヂー地方における19世紀以降の農業生産についてのワークショップを、タイ経済史の専門家を招聘して開催した。 チャオプラヤー・デルタの稲田開発問題に関わる研究協力者を1名とともに、7月28日から8月10日にかけて、東北タイコーラート市、スリン市、ウボン市、ブリラム市、チャイヤプーン市近郊の農村に存在する小規模灌概施設について、構造、機能・用途についての調査をおこなった。また同時に、20世紀初頭東北タイにおける稲田開発の様相と農業変化に関する資料の収集を行なった。 8月31日から9月14日にかけて、大英図書館に保存されている旧インド省文書の中にある植民地期の上ビルマにおける畑作、小規模灌概、上ビルマで発生した飢饉、植民地政庁の農業政策等の関係史料の収集を行なった。 平成16年2月6日から16年2月25日にかけて、ミャンマー国マンダレー市、モンユワ市、タウンドゥインヂー市、サリン市において小規模灌概史関係等の史料収集と現地調査を行なった。マンダレーやモンユワでは、マンダレー大学歴史学部スタッフの協力のもと、タウンドゥインヂー、サリン地方の農業に関する18〜19世紀の史料をマイクロフィルムの形で収集した。またタウンドゥインヂー市、サリン市では、衰退した灌概施設の調査や、現在も機能している農民レヴェルでの水利委員会の調査を行い、7委員会の水利文書をマイクロ化した。この文書はワープロで起こし、その英訳を資料集として公刊するべく、一部その作業に着手した。
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