本研究課題に関し、第3年度である平成16年度は研究実施計画にそって1)研究対象期の発行文芸誌、文学作品に関する資料、文献の調査、収集、2)国の内外(タイ、及びイギリス)の専門家よりレクチャー拝受・意見交換、関係者との会見、3)関連作家の文学活動追跡調査、4)調査結果分析、以上4点を継続実施した。なかでもこれまでの調査研究でその所在が明らかになり、マイクロジャケットで入手した当該研究対象文芸誌の一つ「アクソーンサーン」(創始者スパー・シリマーノンとシーブーラパー)のCD化を実施し、文芸誌の内容研究に着手した。当該文芸誌はシリマーノン家とタイ国立図書館以外に、極く数部であるがタイの歴史研究者とマティチョン新聞社に存在することが判明しているが、これらについては時間的制限もあり、所在内容を確認できなかったので、次年度の調査に継続する。 *タイ国立図書館にて調査研究・資料入手 1)保存されている「アクソーンサーン」の発行年、巻、号数を確認後、購入の公的手続きを経て、マイクロジャケットを入手。専門家の助言のもとに、CD化を実施し終了した。 2)研究対象期のその他の発行文芸誌「エーカチョン」の一部入手、上記同様にCD化を実施。しかしながら、時間的な制約上、残りの資料に関しては次年度に継続することにした。 *研究対象期のその他の発行文芸誌、文学作品に関する資料、文献の調査、収集継続 国の内外(タイ、およびロンドン)の大学、大学ブックセンター、書店等で当時の政治的理由で発禁処分になり入手に困難を極めていた文学作品をはじめ、研究課題に関係する図書、資料、文献の調査・収集を継続して実施した。 *タイ、及びイギリスの専門家よりレクチャー拝受・意見交換 国際学会(EUROSEAS)をはじめ、国内の学会・研究会に積極的に参加し、専門家のレクチャーや意見交換を通じて研究の視野を広げ、学際研究に進展をみた。 *研究課題3)関連作家の文学活動追跡に関し、作品『敗者の勝利』を翻訳、出版
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