研究課題/領域番号 |
14402003
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
小澤 亘 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (30268148)
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研究分担者 |
黄 盛彬 立命館大学, 産業社会学部, 助教授 (50308095)
津止 正敏 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (70340479)
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キーワード | ボランティア文化 / 比較文化 / ボランティア意識調査 / 比較社会(日本・韓国・カナダ) / ボランティア教育 / 若者調査 |
研究概要 |
今年度は、日本の高校生に対するボランティア意識アンケート調査を実施した。京都市内の府立高校3校と私立高校2校で、あらたに総合的学習の時間が設定された生徒に対してアンケート調査を実施し、約750名より有効データを回収することができた。2年前に実施した調査と全く同じ調査項目としたため、この2年間における高校生の変化と、カリキュラム改革の影響を計測することが可能となる。データについては、現在、鋭意分析を進めているところである。なお、韓国・カナダの高校生に対するボランティア意識調査については、3ヵ年にわたる本科研最終年度の来年度に秋実施を予定している。これにより、他の2ヵ国においても、2年間の経年変化を測定することが可能となる。代表者小澤による韓国出張(2月25日〜29日)およびカナダ出張(3月12日〜19日)において、現地協力機関・高校と打ち合わせを実施し、調査実施に向け準備を進めている。 ところで、今年度、実施する予定であった高校教員に対する意識調査は、韓国・カナダにおける協力者の確保が困難を極めたため、結局、今年度中の実施は見送った。しかし、この件についても、上記海外出張によって、韓国においてはVolunteer21(NPO)から調査協力を得ることができることとなり、来年度中の調査実施に向け目処を立てることができた。カナダおよび日本においても、同時機の実施に向け、準備を進めている。 高校生に対するインタビュー等、フィールド調査については、立命館大学大学院博士課程在学の韓国留学生ヤンさんの協力を得られ、韓国においては3月に実施した。カナダ調査に関しては、SARS問題のため、渡航が、一時期、困難となったため、昨年度実施した教育委員会・高校および高校生へのインタビューをJapan Communication Inc.に委託し実施した。 今回、韓国精神文化院の殷教授の協力によって、既存統計データの分析によってボランティア文化の比較研究にアプローチする可能性が開くことができた。来年度に向け、こうした基礎研究についても並行して進めていく予定である。なお、これら成果報告については、最終年度以降に、順次、公表していく所存である。
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