研究課題/領域番号 |
14402010
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 島根県立大学 |
研究代表者 |
鹿 錫俊 島根県立大学, 総合政策学部, 助教授 (20272784)
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研究分担者 |
古厩 忠夫 新潟大学, 人文学部, 教授 (30018642)
勝村 哲也 島根県立大学, 総合政策学部, 教授 (50066411)
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キーワード | 満州(東北) / 人民解放軍 / 残留 / 中国 / 日本 / 戦後処理 / 医療 / 航空 |
研究概要 |
1.調査を行った機関:中国軍事科学院、中国人民解放軍総後勤部档案館、大連市梢案館、大連市図書館、黒竜江省档案館、吉林省档案館、密山市档案館、大連523工場、東北老航校記念館籌建処。 2.インタービューを行った関係者:高恩顕(元中国人民解放軍軍事医学科学院政治部主隹)、劉御(元第四野戦軍第9後方医院院長)、季磊(元第四野戦軍第9後方医院副院長)ら中国人計9人、元木和男(元第四野戦軍第9後方医院勤務)ら日本人2人。 3.以上の調査を基に、次の成果を収めた。 (1)「人民解放軍第四野戦軍第9後方医院に活動した日本人医療関係者に関する調査」と題する論文をまとめた(島根県立大学『北東アジア研究』第6号に刊行予定)。本論文は、人民解放軍第四野戦軍第9後方医院に焦点を当てて、(1)人民解放軍病院の創立と日本人医療関係者の召集、(2)「四保臨江」時期における日本人職員の動向、(3)病院の正規化建設と日本人職員の変化、(4)遼瀋戦役と「満員入関」、(5)南下作戦、(6)復員と帰国という六つの部分に分けて、人民解放章における日本人医療関係者の具体的な状況とその変遷の過程を究明した上で、その役割と功績を分析した. (2)「東北民主聯軍航空学校における日本人」という調査論文の初稿を作成した。これは、(1)林彌一郎部隊の接収、(2)航空大隊の創立、(3)通化事件の影響、(5)航空学校の経緯などの部分に分けて、中国人民解放軍の最初の空軍部隊における日本人の様子を描いた。まだ初稿であるが、これからは、さらに資料を補足して、学術論文として発表したい。 4.以上の直接な成果の他に、今年度は間接の成果としても計6点の学術論著を完成した。そのうち、刊行済みは4点、刊行予定は2点である。
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