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2003 年度 実績報告書

環太洋地域におけるフードシステム構造の変容と農村地域開発の動向に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14402016
研究機関日本大学

研究代表者

嘉数 啓  日本大学, 生物資源科学部, 教授 (30044845)

研究分担者 早川 治  日本大学, 生物資源科学部, 助教授 (00096885)
下渡 敏治  日本大学, 生物資源科学部, 教授 (00120478)
上原 秀樹  明星大学, 経済学部, 教授 (80151827)
北野 収  日本大学, 生物資源科学部, 助教授 (90339292)
キーワード環太平洋地域 / フードシステム / WTO / 農産物貿易 / 農業構造 / 農業環境 / 遺伝子組み換え / 水問題
研究概要

本研究は3年計画の2年目であり,今回も研究分担者を北米(米国,メキシコ),アジア(インドネシア,中国,マレーシア等),オーストラリア班に分け,現地を訪問し,意見交換,資料収集・交換,フィールドワーク,今後の共同研究の打ち合わせなどを行った。昨年のSARS問題により中国訪問が見送られた以外は,情報収集はスムースに運んだ。中国については,中国の経済開発の専門家である東京経済大学の羅歓鎮助教授を迎え,研究会・意見交換を行った。
WTO体制の一層の浸透による自由貿易化,ネオリベラリズム的農政転換の動きは,避けられない現実であるとの共通認識の下で,各地域のフードシステム発展,農産開発の動向には,それぞれの地域の社会,経済,政治,自然的要因に規定された差異が認められた。その中で,グローバリゼーション下での将来を見据えた「萌芽的」取組みもみられた。一例として,IMFの構造調整による農政転換と北米自由貿易協定(NAFTA)加盟により,1990年代初頭に業補助金の大幅削減,価格政策や農業普及事業の全廃が実施されたメキシコでは,小農が自ら立ち上げた協同組合が集落レベルから州レベルの大きな組織に成長し,内外のNGOの協力を得て,自前で購買事業,信用事業,技術普及・生活改善事業を実施,有機栽培コーヒーをフェアトレードで輸出する等の「オルタナティヴ」なフードシステム形成の兆しがみられる。
いずれにせよ,環太平洋地城の農業・農村を取り巻く環境が引き続き大きく変化するなかで,フードシステムが変化している実態があり,資料の分析の結果は,今後とも学会などで発表していく予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 北野 収, 武島 祐幸: "地域における内発的循環型社会の形成過程"開発学研究. 14・3(印刷中). (2004)

  • [文献書誌] 北野 収: "農村放送による地域活性化と内発的発展:メキシコ・オアハカ州シエラフアレス地域の事例から"開発学研究. 14・2. 8-18 (2003)

  • [文献書誌] 北野 収: "メキシコのポスト開発思想:グスタボ・エステバの「言葉」の教えるもの"国際開発研究. 12・2. 141-157 (2003)

  • [文献書誌] 北野 収: "メキシコの教会系の社会開発運動とNGO活動の変遷:権威と市民社会の狭間で"開発学研究. 14・1. 34-44 (2003)

  • [文献書誌] 嘉数 啓: "沖縄の挑戦:経済のグローバル化と地域の繁栄"日本大学生物資源科学部. (2003)

  • [文献書誌] 早川 治: "食料・農産物の流通と市場"筑波書房. 234(71-87) (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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