研究課題/領域番号 |
14402034
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
平良 一彦 琉球大学, 教育学部, 教授 (40039540)
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研究分担者 |
新城 澄枝 琉球大学, 教育学部, 助教授 (20154388)
石津 宏 琉球大学, 医学部, 名誉教授 (30034086)
宇座 美代子 琉球大学, 医学部, 教授 (00253956)
與古田 孝雄 琉球大学, 医学部, 教授 (80220557)
田中 秀樹 広島国際大学, 人間環境学部, 教授 (30294482)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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キーワード | 中国漢民族 / 中国朝鮮族 / 生活習慣 / 食生活パターン / 栄養摂取量 / 睡眠健康 / 精神健康 / 高齢者介護 |
研究概要 |
中国延辺朝鮮族自治州に居住する漢民族、朝鮮族高齢者を対象に主として高齢者のライフスタイル、食生活・栄養摂取状況、家族の介護意識や身体健康や精神健康等に関する調査を実施し、世界の代表的長寿地域である沖縄との比較検討をも試み、以下の知見を得た。 1)身体体活動の面では朝鮮族がよりアクティブで、より多くの運動習慣を有していた。また朝鮮族に日中の短時間仮眠を取る者が多く、その結果、夜の睡眠の質的な面でも朝鮮族が良好であった。 2)朝鮮族の1日脂肪摂取量は漢民族より有意に低く(15%)、夕食によるエネルギー摂取比率が高かった。野菜の摂取量は両民族とも少なかった。また他の栄養摂取状況ではカルシウム、亜鉛、セレン、ビタミンA, B1等の摂取量も低い傾向にあり、両民族とも高齢者の食生活の改善が必要と思われた。 3)民族の体脂肪と血圧との関連では、漢民族の体脂肪が朝鮮族のそれよりも高く、男性ではBMIと体脂肪が高血圧の発生と強い相関が見られ、女性では体脂肪と高血圧が密接な関連を示した。 4)抑うつ傾向、自尊傾向、社会的健康度について民族・性別間比較では、抑うつ傾向では有意差を認めないものの、自尊感情、社会的健康度については両民族間に有意差が認められた。自尊感情、社会的健康度とも朝鮮族女性が最も高い得点を示した。 5)高齢者介護に関する意識調査では両民族間に差が見られた。例えば、自分が介護される立場になった時家庭で介護してもらいたいのは朝鮮族56.7%、漢民族では29.8%であった。また、介護の仕方がわからないは漢民族33.1%、朝鮮族9.5%であった。家族に対するガンの告知希望も朝鮮族99%、漢民族48.3%と大きな違いが見られた。 6)大宜味村高齢者の間では、加齢に伴い、抑うつ傾向は高くなり、逆に自尊感情は低くなっていった。 7)抑うつ傾向が高くなるに伴い、自尊感情も低くなっていった。
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