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2003 年度 実績報告書

看護職の職業性ストレスおよび精神的健康度に関する国際比較調査

研究課題

研究課題/領域番号 14402036
研究機関広島大学

研究代表者

小林 敏生  広島大学, 医学部, 教授 (20251069)

研究分担者 野宗 万喜  広島大学, 医学部, 助手 (60325173)
影山 隆之  大分県立看護科学大学, 看護学部, 助教授 (90204346)
MARCIA A. Petrini  山口県立大学, 看護学部, 教授 (50285441)
キーワード看護職 / 職業性ストレス / ストレス対処特性 / 抑うつ / 国際比較
研究概要

日本における調査については,前年度の調査結果に基づき,看護職のストレスおよびストレス対処特性の質問表について改訂版を作成した。職業性ストレスは一般的な簡易職業性ストレス質問紙20項日に,看護職特有のストレスとして15項日の質問を加えた計35項日(NSS)にて評価し、ストレス対処特性についても改訂版の簡易質問票18項目(SCS)を用いて信頼性,妥当性の検討を行った。一総合病院の協力を得て,病棟看護職333名を解析対象とした。NSSの因子分析で抽出された11因子は事前に想定した尺度と一致し,寄与率の大きい順に「量的負荷」,「達成感」,「人命に関わる仕事」,「医師との関係困難」,「裁量度」,「患者の死との直面」,「対人関係の困難」,「同僚・上司の支援」,「患者・家族との関係困難」,「患者・家族への支援困難」,「質的負荷」と解釈された(累積寄与率69.0%)。SCSの因子分析で抽出された6因子は事前に想定した尺度と一致し,寄与率の大きい順に「気分転換」,「積極的問題解決」,「情動対処」,「問題解決のための相談」,「発想転換」,「感情抑圧」と解釈された(累積寄与率68.5%)。CES-D得点を目的変数とした重回帰分析の結果,仕事ストレスの「質的負荷」,「対人関係の困難」「患者・家族との関係困難」およびストレス対処の「情動対処」,「感情抑圧」が抑うつ度に正の関連を示した。海外調査については,中国成都市の四川大学との共同研究として,成都市の総合病院の女性看護職348名を対象として調査を実施した。特徴的な結果として,職業性ストレス得点について日本の看護職が中国よりも高かったものに,「質的負荷」,「人命に関わる仕事」,「医師との関係困難」,「患者の死との直面」,低かったものとしては「裁量度」があった。またストレス対処については,中国において「積極的問題解決」,「問題解決のための相談」が多く,「感情抑圧」は少なかった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 中尾久子, 品川汐夫, 小林敏生 他: "女性看護職の職業性ストレス,抑うつ状況および飲酒・喫煙習慣の関連"臨床環境医学. 12. 8-14 (2003)

  • [文献書誌] 中尾久子, 品川汐夫, 小林敏生: "看護職における職業性ストレス,生活習慣と精神的不健康度の関連性"山口県立大学看護学部紀要. 7. 25-31 (2003)

  • [文献書誌] 影山隆之, 錦戸典子, 小林敏生 他: "公立病院における女性看護職の職業性ストレスと精神的健康度との関連"大分看護科学研究. 4. 1-10 (2003)

  • [文献書誌] 影山隆之, 金丸由希子, 河島美枝子, 小林敏生: "ストレス対処特性評価のための新しい質問紙の開発(第2報)"産業衛生学雑誌. 45(supp1). 283-283 (2003)

  • [文献書誌] 小林敏生, 上田恵美子, 影山隆之: "簡易質問票を用いた看護職の職業性ストレスおよびストレス対処の評価と抑うつ症状との関連"産業衛生学雑誌. 45(supp1). 287-287 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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