研究課題
基盤研究(B)
アジア大陸東部の地形は中生代からはじまった大陸衝突と分裂のテクトニクスで形づくられたらしい。新生代初期のインドの衝突、中生代の南北両中国地塊の衝突・接合、中世代・新生代のマントルの東への流れによるモンゴル地塊内部の大陸剥離現象、これら3つの地学事件がアジア大陸のテクトニクスを支配しているのではと想像されてきている。そこで、アジア大陸東縁辺部でおこったテクトニクスの研究を行うために、つぎの5つの地塊を研究対象とし、北はロシアから南はタイにわたり、調査に出かけた。(1)モンゴル地塊東部のロシア・アムール川沿岸、(2)南中国地塊の北部地域、(3)シャンタイ地塊の中国・雲南省とラオス・タイ、(4)チベットラサ地塊東部の中国西蔵、(5)インドチャイナ地塊のラオス。変形を探るために三畳紀から古第三紀の地層を、古地磁気学研究の研究対象岩石と考え、上記5つの地域から岩石試料を採取し、残留磁化の測定をおこなった。大陸変形に関して、つぎの研究結果が求まった。*モンゴル地塊東部では白亜紀の終わり頃に、観音扉が開くような地塊の回転運動がおこった。この回転運動は中国東北区やロシア・アムール川南部に形成された白亜紀の堆積盆のテクトニクスと連動している。この地塊の回転運動はマントルの東への流れの証拠かもしれない。*南中国地塊は、北中国地塊と衝突を行った際、変形運動を被った。南中国地塊の衝突域では坐屈現象がおこった。衝突部から70kmから225kmの幅を持つ帯状の地域は変形をしないが、この帯より南中国地塊内部では30度の時計周り回転をおこなった。*インドがアジアに衝突した際に、まずアジア大陸からいくつかの小大陸破辺が割り出され、次ぎにそれらは南東方向に変位をし、そして小大陸破辺内部で内部変形がはじまった。「分断化、変位、内部変形」が衝突の変形のテクトニクスを特徴づけることがわかった。
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