研究概要 |
3年目と准る本年度は2004年8月28日から9月18日にかけモンゴル国南部のゴビ砂漠を中心に隕石探査を実施した.メンバーは日本人1名,モンゴル人5名の計6名で,車2台を使用した.隕石探査はウランバートルからマンダルゴビ〜ダランザドガド〜ノムゴンまで砂〜砂礫砂漠を求め南下した.ノムゴン郊外に隕石の情報があり,現地を訪ねたが"物"は黒色の地球の岩石であった.ここから探査隊は西に進み,ゴビ砂漠の中心域を踏査した.その途中中国との国境近くで探査中,中国からの密入国者や麻薬密輸に厳重監視中のモンゴル軍国境警備兵に拘束される事態が発生し,国境監視所に同行された.しかし,幸運な事に日本とモンゴル国は非常に友好的であり,かつ同隊指揮官の特別の配慮もあり拘束は解かれ,その後中国との国境を案内してもらい,同夜は駐屯地の官舎で歓迎を受け,宿泊した.探査隊は更に西に進み隕石探査を続ける中,アルタイ市の手前で大型犬に襲われ,代表者が負傷した.現地の診療所で治療し大事には至らなかった.その後アルタイ市立博物館を訪ね(隕石はなし),探査隊はウランバートルに引返した. この間有望と思われる草木のない砂礫砂漠を探査したが隕石発見には至らなかった.また,訪れた市,町,村や集落の博物館・資料館を訪ね調査を行なった.その中で,"隕石"として展示されていたものも数あったが,本物ではなかった.今回の総走行距離は4,200kmに達した.
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