研究課題/領域番号 |
14404017
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
文化財科学
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研究機関 | 国士舘大学 (2004) 独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所 (2002-2003) |
研究代表者 |
西浦 忠輝 国士舘大学, イラク古代文化研究所, 教授 (20099922)
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研究分担者 |
朽津 信明 東京文化財研究所, 国際文化財保存修復協力センター, 主任研究官 (50234456)
二神 葉子 東京文化財研究所, 国際文化財保存修復協力センター, 研究員 (10321556)
石崎 武志 東京文化財研究所, 保存科学部, 部長 (80212877)
内田 昭人 東京文化財研究所, 修復技術部・応用技術研究室, 室長 (90142017)
今津 節生 九州国立博物館, 博物館科学課・環境研究室, 室長 (50250379)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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キーワード | 国際共同研究 / タイ / 文化遣産 / 劣化 / 保存修復 / スコータイ遺跡 |
研究概要 |
1.スコータイ遺跡地区の気象と環境条件を測定するため、スリサワイ寺院(Wat Sri Sawai)に設置したコンピュータ制御無電源連続計測システムによる計測を行った。また、スリチュム寺院(Wat Sri Chum)の堂内に設置した温・湿度記録計による計測結果をもとに、堂内の環境をシミュレーションし、覆屋を架けた場合の効果について検討した。その結果、覆屋の効果が高いと判断された。 2.スリチュム寺院とサシ寺院(Wat Sa Si)において、仏像の保存における覆屋設置効果および合成樹脂含浸による強化防水処置効果のモデル実験ならびに実際の処置実験を行った。両方の寺院にあるほぼ同じサイズの中型仏像は、同じように生物の繁殖によって黒化し劣化している。これらの仏像をクリーニングした後、スリチュム寺院の仏像には簡易覆屋を架け、サシ寺院の仏像は撥水性シリコーン樹脂で強化、防水を行い、これらの状態を観察するとともに定期的に含水率を測定した。その結果、覆屋の効果が高いと判断された。 3.新しいタイプの微生物(藻類、地衣類、コケ類)除去剤について、スリチュム寺院とサシ寺院に置いて施工実験を行った結果、きわめて効果的であることが確認された。 4.スコータイ遺跡において、過去に行われた保存修復対策についての資料収集と追跡調査を行った。比較研究として、アユタヤ遺跡のレンガ造遺跡、カンボジア国アンコール遺跡群のならびにベトナム国ミソン遺跡群のレンガ造遺跡の調査を行った。
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