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2002 年度 実績報告書

中央アジアおよびザバイカルにおけるヒグマ集団の分子系統地理と進化起源の探索

研究課題

研究課題/領域番号 14405011
研究機関北海道大学

研究代表者

増田 隆一  北海道大学, 先端科学技術共同研究センター, 助教授 (80192748)

研究分担者 村田 浩一  日本大学, 生物資源科学部, 助教授 (00339285)
天野 哲也  北海道大学, 総合博物館, 助教授 (90125279)
大舘 智志  北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (60292041)
キーワードヒグマ / 中央アジア / バイカル湖 / 分子系統 / ミトコンドリアDNA / フィールド調査 / 自然環境 / 遺伝子
研究概要

本年度は当初の目的をほぼ達成することができた。研究代表者である増田は平成14年10月にロシアを訪問し、海外共同研究者アブラモフ博士と本年度の調査研究を行うとともに、今後の調査研究に関する打ち合わせを行った。その際、ロシア科学アカデミー動物学研究所所蔵の中央アジアおよびザバイカル地域を中心とするヒグマ標本の調査および標本採取を行うことができた。さらに、増田はアブラモフ博士とともに、ロシア・キーロフ市の野生生物管理研究所を訪問してセミナーを行い、ウラル山脈周辺のヒグマ分布・生態に関する情報交換および標本調査を行った。また、キーロフ周辺のヒグマ生息地の自然環境調査を行った。
一方、分子系統地理的解析の指標マーカーとして、ミトコンドリアDNAコントロール領域に着目し、各ヒグマ標本からの遺伝子増幅および塩基配列解析を行っている。特に、古い標本(100年以上保管されたものを含む)についてはDNA断片化が進んでいるため、短いDNA領域に適した遺伝子増幅(PCR>プライマーを設計するとともに、PCRの反応条件を調整した。その結果、適切なPCR条件を見出し、コントロール領域塩基配列の遺伝子増幅およびその塩基配列決定を行うことができた。現在、そのデータと北海道および環オホーツク海周周辺のヒグマ遺伝子情報とを比較解析しており、現在までのところ、中央アジア周辺には特異的な遺伝子が存在することが示唆された。
本年度のロシア共同研究者との研究打ち合わせに基づき、来年度は、バイカル湖周辺でのフィールド調査を展開し、そこに生息するヒグマ集団およびその自然環境の特性を調査する予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 増田隆一: "古代DNA分析による礼文島香深井A遺跡出土ヒグマ遺存体の起源-オホーツク文化における飼育型クマ送り儀礼の成立と異文化交流-"動物考古学. 19. 1-19 (2002)

  • [文献書誌] 増田隆一: "動物学と古代DNA分析-マンモスとヒグマ考古遺物の遺伝子解析-"歴博. 115. 9-13 (2002)

  • [文献書誌] 増田隆一: "遺伝子から探るヒグマの渡来史と古代文化との関係"東北学. 7. 170-182 (2002)

  • [文献書誌] Yuka SATOH: "Polymerase chain reaction-restriction fragment length polymorphism (PCR-RELP) method for mtDNA typing in Hokkaido brown bear (Ursus arctos yesoensis)"Japanese Journal of Veterinary Research. 50(in press).

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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