研究課題/領域番号 |
14405018
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
三上 章允 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (40027503)
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研究分担者 |
竹中 修 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (00093261)
後藤 俊二 京都大学, 霊長類研究所, 助手 (90093343)
七田 芳則 京都大学, 理学研究科, 教授 (60127090)
小池 智 東京都神経科学総合研究所, 微生物・免疫学研究部門, 副参事研究員 (30195630)
岡本 暁子 東海学園大学, 人文学部, 講師 (40351176)
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キーワード | 色盲 / 色盲・色弱 / 遺伝子 / カニクイザル / インドネシア / 図形弁別課題 / 国際研究者交流 |
研究概要 |
平成16年度は、7月にインドネシア、ジャワ島中部のタワンマングーで捕獲調査を行った。捕獲用ネットを用いて16頭を捕獲し、血液サンプルを採取した。採取したサンプルはエーテル処理をして日本に持ち帰りDNAを抽出して遺伝子レベルの解析を行った。その結果、X染色体上にある赤・緑の視物質遺伝子は、すべての個体で正常と判断され、この群からは特記すべき視物質遺伝子の多型は見つからなかった。これらと平行して、6月と2月にボゴール農科大学において、行動実験を行った。カラーカモフラージュの条件での図形識別は、正常色覚よりも色覚異常に有利であることを証明するための行動実験を行った後、異常視物質遺伝子1つと正常遺伝子1つを持つキャリアのメスザルでの行動実験を行った。その結果、キャリアのサルは、カラーカモフラージュを施した視覚刺激を用いた図形弁別課題は正常色覚サルよりも正答率が良く、石原式色盲図形の識別は正常個体と同様にできることが分かった。さらに、ボゴール農科大学で飼育・繁殖した色盲ザル1頭とキャリア1頭を9月に日本に移送した。輸入業者のよる1ヶ月の検疫と霊長類研究所の2ヶ月の検疫を経た後、1月よりオスザルとの同居を開始した。
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