研究課題/領域番号 |
14405019
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
茂原 信生 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (20049208)
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研究分担者 |
高井 正成 京都大学, 霊長類研究所, 助手 (90252535)
國松 豊 京都大学, 霊長類研究所, 助手 (80243111)
本郷 一美 京都大学, 霊長類研究所, 助手 (20303919)
江木 直子 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
鍔元 武久 京都大学, 霊長類研究所, 特別研究員(PD)
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キーワード | ミャンマー / ポンダウン層 / 中期始新世 / 霊長類化石 / 真猿類 / 脊椎動物化石 / フィッショントラック年代 |
研究概要 |
ミャンマー国中央部ポンダウン地域中期始新世末(約3700-3800万年前)のポンダウン層において霊長類化石の発見を目的とする発掘調査を行った。これまでに同地域で見つかっていた霊長類の化石種はアンヒピテクス科(Pondaungia, Amphipithecus, Myanmarpithecus)とエオシミアス科(Bahinia)の4属であったが、さらに中国の中期始新世の地層からみつかっているEosimias属に近い新種cf.E.paukkaungensisを記載した。またバヒン村で発見された下顎遊離大臼歯をくわしく比較検討した結果、別科に含まれる新種と思われることがわかり、現在その記載を行っている。 またポンダウン地域に隣接するパウック地域において、ポンダウン層の地質調査を行い、火山灰を含む層準を新たに発見した。この層準の堆積物から抽出されたジルコン鉱物を用いてフィッショントラック法により絶対年代を計測し、3830万年前という値を得た。これはポンダウン地域において得られた値とほぼ同じであり、ポンダウン層の絶対年代の正確さを検証する結果となった。現在、この絶対年代値に関する報告書を作成中である。 研究結果の発表としては、これまで我々のポンダウン地域の調査において発見していた霊長類化石の記載論文や形態解析、体重推定に関する論文を複数発表した。また霊長類以外の脊椎動物化石(大型草食獣・小型草食獣・肉食獣・鳥類など)に関する記載論文やポンダウン化石動物相の年代・古環境解析に関する論文を発表した。
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