• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

現生人類頭蓋形態に関する世界的データベース作成-現生人類の起源の解明に向けて

研究課題

研究課題/領域番号 14405021
研究機関佐賀大学

研究代表者

埴原 恒彦  佐賀大学, 医学部, 教授 (00180919)

キーワード現生人類 / 頭蓋形態変異 / 頭蓋データベース / 形態分化 / model-bound分析法 / 形質人類学
研究概要

本研究では、現生人類集団に関する世界最大級の頭蓋形態データベースを作成することにより、現生人類の地理的変異、特異性、ならびに多様性を明らかにし、その進化過程を考察することを直接の目的とする。平成16年度はアメリカ合衆国のField Museum(シカゴ市)に4週間出張し、そこに保存されている頭蓋について、調査を行った。調査内容は、頭蓋及び歯の計測、非計測的データ収集である。15年度の調査集団は、オーストラリア、メラネシア、ヨーロッパ、中近東、及びサハラ以南アフリカ(ケニア、タンザニア、その他東アフリカ地域集団)で、総計約1000個体からデータを収集し、データベース化した。この調査により、現在構築中の頭蓋形態データベースには世界の300集団以上が含まれ、総個体数は17000個体ほどのものとなった。しかし、集団によってはまだ個体数が少なく、統計学的信頼性は低いので、今後とも調査を実施する必要がある。分析に関しては、従来、多くの研究者が実施してきたmodel-freeと呼ばれる多変量解析法に対して、model-bound法とよばれる、一種のシミュレーション的な分析法、すなわち、集団の大きさ(人口)や移動、混血、あるいは形態の遺伝率を考慮した新しい分析法のコンピュータプログラムを組み、予備的な分析を行った。その結果、アフリカ集団の過去の人口が他地域に比べて多くなければ今日のアフリカ諸集団に認められる大きな変異を説明できないことが示唆され、また、この仮定に基づいて分析すると、形態においても遺伝的分析と類似した結果が得られることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Metric dental variation of major human populations2005

    • 著者名/発表者名
      Hanihara T, Ishida H
    • 雑誌名

      American Journal of Physical Anthropology (in press)

  • [雑誌論文] Regional variation of major human populations based on nonmetric dental traits2005

    • 著者名/発表者名
      Hanihara T
    • 雑誌名

      Journal of Human Evolution (in press)

  • [雑誌論文] Interpretation of craniofacial variation and diversification of East and Southeast Asia2005

    • 著者名/発表者名
      Hanihara T
    • 雑誌名

      Cambridge University Press (In press)

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi