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2002 年度 実績報告書

植物病原菌フィールド分離株のDNAに病原菌の起源と進化の道筋を探る

研究課題

研究課題/領域番号 14405024
研究機関東京農工大学

研究代表者

有江 力  東京農工大学, 農学部, 助教授 (00211706)

研究分担者 児玉 基一朗  鳥取大学, 農学部, 講師 (00183343)
寺岡 徹  東京農工大学, 農学部, 教授 (60163903)
キーワード植物病原菌 / 子のう菌 / トマト / Fusarium oxysporum / Alternaria alternata / Magnaporthe grisea / 分子進化学的解析 / チリ;アメリカ
研究概要

本研究の目的は、フィールド調査などで収集する海外各地および日本産の植物病原菌に対して分子生物学的アプローチにより病原菌の病原性進化の道筋を想定し、これと宿主植物の進化・育種の歴史を併せ、植物病原菌が「いつ・どこで宿主植物に対する病原性を獲得」し、また、「それ以降現在までどのようにして病原性を進化させてきたか」を考察することである。本年の実施状況は以下のとおりである。
1、トマト原産地であるチリ北部より野生トマト属植物を採集・携行輸入、それより数百の糸状菌菌株を分離、現在同定・解析を進めている。同時に、チリの栽培トマトからの病原菌等の分離も行った。
2、中国、ベトナム、ガーナで栽培イネを採集し、それより数百のいもち病菌を分離した。同定、病原性検定、多様性解析を進めている。
3、国内のトマト、イネより分離したF.oxysporum、A.alternata、M.griseaおよび国内、米国、中国、欧州、アフリカ等の菌株保存機関、研究者の協力を得て収集したこれら糸状菌の菌株について系統解析を行った。トマト萎菌凋病菌F.oxysporum f.sp.lycopersiciでは、世界的に3つの系統が存在すること、各系統内でレースなどの病原性分化が起きていること、宿主植物(種子等と推測される)の移動によりダイナミックに病原菌も移動していること、最近わが国への新系統の新レースであるレース3が侵入していること、などが見出された。この成果については現在論文投稿中である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Barve MP: "Cloning and characterization of the mating type (MAT) locus from Ascochyta rabiei and a MAT phylogeny of legume-assocoated Ascochyta spp."Fungal Genet Biol. (印刷中). (2003)

  • [文献書誌] Douhan GW: "Multilocus population structure of Tapesia yallundae in Washington State"Mol Ecol. 11(11). 2229-2239 (2002)

  • [文献書誌] Otani H: "Infection mechanism of black spot pathogen in Japanese pear"Acta Horticulturae. 587. 623-630 (2002)

  • [文献書誌] Singh P: "Host-specific SV-toxin of the fungal pathogen causing brown spot of European pear"Acta Horticulturae. 596. 654-659 (2002)

  • [文献書誌] Kamakura T: "A novel gene CBPI, encoding a putative extracellular chitin-binding protein, may play an important role in the hydrophobic surface sensing of Magnaporthe grisea during appressorium differentiation"Mol Plant Microbe Interact. 15(5). 437-444 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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