研究課題/領域番号 |
14405027
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研究機関 | 国立極地研究所 |
研究代表者 |
内藤 靖彦 国立極地研究所, 研究系, 教授 (80017087)
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研究分担者 |
佐藤 克文 国立極地研究所, 研究系, 助手 (50300695)
綿貫 豊 北海道大学, 大学院・水産学研究科, 助教授 (40192819)
宮崎 信之 東京大学, 海洋研究所, 教授 (40101464)
渡邉 研太郎 国立極地研究所, 資料系, 教授 (30132715)
加藤 明子 国立極地研究所, 研究系, 助手 (80261121)
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キーワード | 3次元データロガー / 画像データロガー / Deep Sea Look Project / Penguin Cam / 柱層生物群 / バイカルアザラシ / ウェッデルアザラシ / 棚氷底面生物群 |
研究概要 |
バイカル湖においてバイカルアザラシ、カリフォルニアにおいてキタゾウアザラシ、南極においてウェッデルザラシおよびミナミゾウアザラシ、コウテイペンギンについて加速度ロガー、3次元および画像ロガーの実験をおこなった。バイカルザアラシの実験においては新たに開発した切り離し装置によりロガーを回収することに成功し、従来世界の各国が取り組んで果たせなかった潜水行動記録と餌生物の画像の取得に初めて成功した。バイカルアザラシは24時間休むことなく昼夜で明瞭に異なる潜水行動を連続して行った。潜水は昼深く、夜深く潜水した。昼の潜水では魚をダッシュして、夜は甲殻類をゆっくり取っていた。キタゾウアザラシの実験では潜水行動の詳細な記録の取得に成功し、ウェッデルアザラシの実験においては南極の棚氷底面(水深150m)で採餌活動を行っていることを初めて明らかにするとともに棚氷底面にベントスが懸架して無数に付着している様子を画像ロガーで撮影することに成功した。光合成の行われない棚氷底面に無数にベントスが存在することは全く予知していない未知の生物現象である。棚氷底面が未知の生命圏である可能性は高く、今後の研究が期待される。データの解析、特に3次元データは今後早急に解析を行う。論文作成は昨年度のデータを中心に行ったが、一部の成果は本研究計画の予備実験として行った折に得たデータを利用した。なお、ミナミゾウアザラシおよびコウテイペンギンについてはデータが十分に得られなかった。
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