研究課題/領域番号 |
14406011
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
城戸 照彦 金沢大学, 医学部, 教授 (20167373)
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研究分担者 |
中川 秀昭 金沢医科大学, 医学部, 教授 (00097437)
西条 旨子 金沢医科大学, 医学部, 講師 (40198461)
織田 初江 金沢大学, 医学部, 講師 (10303281)
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キーワード | ダイオキシン類 / ベトナム / 枯葉剤 / 環境汚染 / 疫学研究 / 国際保健 |
研究概要 |
本研究は平成14年度からの継続研究である。16年度は、以下の2点に重点をおいて研究活動を実施した。 1.平成14、5年度の調査で採取した生体試料の分析を継続した。 2.平成16年度も引き続きベトナムでの現地調査を実施した。 以下に、主な成績を述べると、 (1)平成14、5年度の調査で採取した生体試料の分析結果は、 (1)2002年9月に採取した血清試料では、健康な男女各1人当たり1.25mlずつ4名分計5mlのプール血清を1検体として分析した。年齢階級10歳毎に両群を比較すると、ダイオキシンとフランの総量は男女とも各年代において汚染地区が対照地区を上回った。さらに、汚染地区で甲状腺に診察所見が認められた男性を同様に分析した結果、各年代で健常群よりさらに高値を示した。 (2)2003年7月に採取した母乳試料では、両地区の母親を児の数と授乳期間でマッチングした29組を比較した結果、いずれの群でも汚染地区が高く、6,7,8塩化の異性体では有意差を認めた。但し、T4CDDの比率は従来指摘されている程、高率ではなかった。 (2)平成16年度の調査では、これまでに母乳を提供してくれた母親を対象に、血清の採取とその児の身体計測を実施した。 (1)汚染地区88人、対照地区49人から採取した血清の生化学検査結果では、両群間に有意差の認められた特徴的な項目はなかったが、血清コリンエステラーゼとLDHが母乳中ダイオキシン類と有意な負の相関を示した。 (2)汚染地区90人、対照地区53人の児の身体計測(身長、体重、頭囲、胸囲)の結果では、両地区間に有意差の認められた項目はなかったが、胸囲と母乳中ダイオキシン類との間に有意な負の相関を示した。 以上の結果を踏まえて、今後ともダイオキシン類の発生源の追跡と早期の健康影響についての検討を継続していく必要があると考える。
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