研究課題/領域番号 |
14406024
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
橋本 隆 久留米大学, 医学部, 教授 (20129597)
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研究分担者 |
安元 慎一郎 久留米大学, 医学部, 助教授 (10220162)
辛島 正志 久留米大学, 医学部, 講師 (70211175)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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キーワード | コロンビア / 落葉状天疱瘡 / 風土病 / 免疫学 / デスモグレイン1 / エンボプラキン / ペリプラキン / 疫学 / BP230 |
研究概要 |
コロンビアのE1 Bagre地方において、風土病として発症する落葉状天疱瘡endemic pemphigus foliaceus(EPF)患者の大規模な調査を行った。まず、コロンビアEPF患者の住居や食事の環境的背景・経済的な状況や病因として有意な事項と思われる事項を渉猟した。同時に、多数の患者から血清採取し、可能な患者からは皮膚サンプルも採取した。また、コントロールとして、患者の近縁者、疾患多発地域のボランティア、疾患多発地域以外の地区のボランティアから、血液を採取した。 まず、臨床的所見および各種の臨床的検査によりこの疾患患者の持つ特徴的な免疫学的所見を有することを見いだした。すなわち、得られた皮膚組織を蛍光抗体直説法により検索し、組織中に表皮細胞間抗体の沈着を見出し、同時に、基底膜部への免疫グロブリンおよび補体の線状沈着を証明した。 さらに、患者から得られた血清の詳細な検索を行った。ヒト表皮抽出液を用いた免疫ブロット法で、多くの血清が160kDaデスモグレイン1(Dsg1)と反応することを証明した。また、ヒトDsg1およびDsg3のバキュロ蛋白を用いたELISA法でほぼすべての患者血中にIgG抗Dsg1自己抗体を見出した。 さらに、ヒト表皮抽出液を用いた免疫ブロット法で、多くの患者血清は、腫瘍随伴性天疱瘡抗原であるエンボプラキン、ペリプラキンと反応し、さらに類天疱瘡抗原であるBP230と反応する血清もあった。この反応を確認する目的で、大腸菌発現系を用いて作成したエンボプラキン、ペリプラキンのリコンビナント蛋白を用いた免疫ブロット法を施行した。多くの患者血清のペリプラキンに対する自己抗体を有していたがエンボプラキンには殆ど反応しなかっだ。BP230のリコンビナント蛋白を用いた免疫ブロット法で患者血清は殆ど陰性であった。
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