研究課題/領域番号 |
14510019
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
薄井 俊二 埼玉大学, 教育学部, 教授 (90185009)
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研究分担者 |
小林 聡 埼玉大学, 教育学部, 助教授 (40234819)
田村 均 埼玉大学, 教育学部, 教授 (40201628)
大橋 修一 埼玉大学, 教育学部, 教授 (70302502)
飯泉 健司 埼玉大学, 教育学部, 助教授 (70277747)
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キーワード | 天台山記 / 徐霊府 / 山岳誌 / 道教 / 天台山 / 国立国会図書館 |
研究概要 |
研究代表者の薄井は、「天台山記」の中国と日本における流伝を調査した。現段階で調べられる事柄はほぼ明らかになったが、その成果は、中国における流伝については、H14年5月12日開催の「九州中国学会第50回大会」(九州大学文学部)において、中国におけるそれについては、同10月13日開催の「日本中国学会第54回大会」(東北大学)において、それぞれ口頭発表した。その内容は、論文にまとめて現在投稿中である。薄井はまた、「天台山記」の周辺に位置する地理書の類も調査検討し、その内容は「天台山をめぐる古文献逸文輯考」及び「漢唐河川海湖誌解題(稿)」(『中国水利史研究』第30号)において、発表した。また国立国会図書館蔵本「天台山記」の文献学的な検討も進め、「国立国会図書館蔵「天台山記」について」を公刊したほか、H14年12月25日には、国会図書館において「天台山記」の実物を手にとっての調査も行った。後者については、現在まとめ中である。 研究協力者の大橋は、写字資料としての「天台山記」に注目し、書道史的側面から検討を加えている。 研究協力者の田村は、地誌全般の観点から研究を進めている。 研究協力者の小林は、地理的世界観形成の背景の一つである政治・社会制度、特に礼制について、六朝期を中心とした解明を進めており、その成果の一部を「西晋における礼制秩序の構築とその変質」として公刊した。 研究協力者の飯泉は、「風土記」を中心とした、日本古代の地理的な資料の収集整理を進めている。その中でも、神話的要素に着目し、その研究成果の一部を「神武東征神話の神々」として発表した。 全体で取り組む活動としては、H15年2月25日に研究発表会を開催したほか、「天台山記」の翻刻・訳註作成を進めた。後者については、現在、四丁表まで公刊している。
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