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2003 年度 実績報告書

南宋後期における「朱子学」形成の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14510021
研究機関広島大学

研究代表者

市來 津由彦  広島大学, 大学院・文学研究科, 教授 (30142897)

キーワード朱子学 / 地域社会 / 科挙 / 道学運動 / 朱熹門人
研究概要

本研究は、士人に学ばれるものとしての「朱子学」の成立は朱熹以後の南宋から元、明にかけての文化、社会史的状況から生じてきた問題であると捉え、慶元6年(1200)の朱熹の死の前後から南宋末までに焦点を絞り、朱熹学術受容者層の動向に注目することにより、士大夫思想界で南宋後期にいわゆる「朱子学」がしだいに形になっていく実態を解明しようとするものである。
本年度の研究遂行状況は、以下の通りである。
1.朱熹学術受容者の朱熹への接近の実態と背景を検討すべく、前年度に引き続き、地方志その他に含まれている朱熹生前の関係者に関する資料を収集して必要な情報を抽出・整理した。特に、朱熹の文集を部門別に分けて編年した清・朱玉編『朱子文集大全類編』の資料的性格を検討した。ただし既見資料にくらべて特筆すべき知見は特には得られなかった。
・経費の一部は、この『類編』マイクロフィルムのCD-ROM化にあてた。
2.朱熹没後の朱熹初伝、再伝の朱熹学術各受容者とその受容の諸相について資料を収集し、情報を抽出・整理した。朱熹の直門中で後世からみて特に重要な陳淳、黄〓のネットワークについて前年度に引き続き検討した。なお継続中である。中心的成果の発表は次年度となる。
・経費の一部は、以上の1、2関連図書の購入にあてた。
3.「国際陸象山研討論会」という国際学会で発表する予定であったが、SARS問題で今春に延期となったため参加中止とした。外国旅費割り当て分は、1に振り替え充当した。1、2に関連する成果発表の場として次年度はモスクワで開かれる第37回ICANASを予定しており、共同パネルを組む米国及び日本の研究者と本年度後半から準備に入っている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 市來 津由彦: "陳淳論序説-「朱子学」形成の視点から-"東洋古典学研究. 第15集. 143-158 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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