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本研究で扱う中心文献であるViβeΣavaβyakabhaΣya(以下VABhと略す)に関して14年度は次のような研究を行った。
1 VABhの複数の出版本の内重要な刊本の一つである1962年Ahmedabad刊行のMaladhari Hemacnadra注を本文と共に入手した。
2 大英図書館所蔵の書籍の内、ジャイナ教関連の文献を精査した。その過程でVABhと重要な関連を持つジャイナ教聖典Bhagavatiなどの所蔵を確認した。複数の刊本のあるものには基本的であると思われるものを、単一の刊本については一つをマイクロフィルムに納め、その全てを現像した。
3 上記1に記した刊本と既収集の刊本とを利用し、VABhの本文の仮定的原文を第1偈から400偈まで作成し、コンピュータに入力した。同様の作業を自注についても行った。
4 仮説的原文の内、本文に関しては諸注釈を参考にしつつサンスクリットに還元した。また重要な単語を選び、原語、サンスクリット、日本語及び英語の対応表を作成した。
5 ジャイナ教以外でVABhに関連すると思われる仏教およびヒンドゥー教の文献(たとえばサーンキャTattvakaumud〓)を入手し、今後の比較検討に備えた。
6 VABhの未刊行写本に関して、インド(ジャイサルメール写本庫など)および英国(大英図書館)、ドイヅ(ベルリン大学図書館)などの各施設に保存されているものを写本目録などを通じて、その所在を確認した。
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