研究課題/領域番号 |
14510033
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研究機関 | 国学院大学 |
研究代表者 |
井上 順孝 国学院大学, 神道文化学部, 教授 (80011386)
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研究分担者 |
佐々木 裕子 白百合女子大学, 文学部, 講師 (60286888)
市川 誠 立教大学, 文学部, 助教授 (60308088)
磯岡 哲也 淑徳大学, 社会学部, 教授 (90201920)
岩井 洋 関西国際大学, 人間学部, 助教授 (30269956)
田島 忠篤 天使大学, 看護栄養学部, 教授 (40179693)
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キーワード | 宗教教育 / 日韓比較 / 情操教育 / 道徳教育 / 宗教社会学 / 宗教意識 |
研究概要 |
(1)2002年6月に関西学院大学において開催された「宗教と社会」学会で、この研究の代表者及び分担者が中心になって、ワークショップ「宗教教育の日韓比較-公教育において"宗教"をどう扱うか」を主催し討議した。公立学校での宗教教育の限界や可能性について論じられた。その結果、日本と韓国では学校制度の中での宗教教育の位置付けが類似している点が多いこと、公立の学校で宗教については触れない方がいいという立場と異文化宗教についての知識を含めて積極的に教えるべきであるという立場とが対立していること、また両国において宗教教育のあり方が大きな転換期を迎えていることが結論として導かれた。 (2)1995年から2001年まで、毎年数千人の大学生を対象にして行われたアンケート調査のデータをクロスさせて、高等教育における分析を行った。この一連の調査の一部は、科学研究費の助成を得て行われたものであるが、データが膨大であり、単純集計は終了しているものの、7回の調査を通して得られる分析はまだ部分的にしかなされていない。今回は、宗教団体への関心とその周辺にある宗教性との違いについてのデータが取り上げられた。大学生の間では、宗教団体は忌避される傾向が強いが、宗教性にはさほどの変化が見られないことが特徴的なこととして指摘できる。また、オカルトや超常現象への関心は、一定程度保たれていることも分かった。 (3)2003年2月には静岡県立大学の学生を対象に、また同3月には韓国の東西大学校、昌信大学校の学生を対象に、面談調査を行った。中等教育における宗教教育が大学生たちにどのように受け止められているかを中心に聞き取りを行った。調査には韓国側の研究協力者の協力を仰いだ。学生たちの受け止め方は日韓で若干の違いもあるが、宗教ごとの違いが大きいこと、また個々の教師の態度が学生の印象を大きく左右するという点では共通点が指摘できた。
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