研究概要 |
本年度は、研究の中間的総括の時期であり、学会発表等を中心に行った。そのため、沖縄本島方面に史料調査は、2004年8月18日〜27日の一回行った。史料調査では、本年度は昨年度から引き続いて聞き取り調査を行った。あわせて、沖縄県公文書館・沖縄県立図書館・日本基督教団沖縄教区資料室等で文字史料の収集を行い、聞き取り調査の結果の裏付けを行った。 また、昨年度から着手しはじめた仲里朝章氏(沖縄キリスト教会・沖縄キリスト教団理事長、沖縄キリスト教短期大学初代学長)文書については、御遺族の許可を得て、273件の手記、手帳類、説教・講演草稿類等々の目録づくりを終えた。同文書は単にキリスト教史のみならず、沖縄戦後史にとってもきわめて重要なものであるので、その内容の精査を今後とも進めてゆきたい(これについては後に資料集として公開する予定である)。同時に、その保存についても文書所蔵者である御遺族と協議してゆきたい。 以上の調査・研究の成果を以下の3回にわたり学会発表をおこなった(内2回は国際学会)。(1)‘Military Occupation and Christianity : A Case Study of Relations between Church and U.S. Army Pacifying Operations in Postwar Okinawa'(An International Conference on East Asian Christianity : Interaction between Christianity and East Asian Culture in Hong Kong,2004年9月)、(2)「戦後沖縄における地域教会研究の方法と課題-キリスト教交流史の試み-」(第55回キリスト教史学会大会、2004年11月、於日本基督教団那覇中央教会)。(3)‘Regional Society under Military Occupation and Christianity as Religion of the Ruler in Postwar Okinawa'(XIXth World Congress of the International Association for the History of Religions in Tokyo,2005年3月)。
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