研究課題/領域番号 |
14510041
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山本 巍 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (70012515)
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研究分担者 |
三嶋 輝夫 青山学院大学, 文学部, 教授 (80157479)
天野 正幸 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (40107173)
今井 知正 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50110284)
荻野 弘之 上智大学, 文学部, 教授 (20177158)
神崎 繁 東京都立大学, 人文学部, 教授 (20153025)
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キーワード | 徳 / プラトン / アリストテレス / 『国家』篇 / 自己 / 感情 |
研究概要 |
徳倫理学の起源と構造の研究のために、9月13〜14日、ギリシャ哲学セミナー(代表:田中享英)と共催で研究発表会を開き、プラトン倫理学の中心である『国家』篇を考察した。「『国家』第3巻の美」「詩人のいない国」「『国家』中心巻への接近」「自由の創設」「プラトンにとって正義とは何であったか」のテーマ発表があった。徳が自己の存在の形を初めて決定するのであり、それ以前に徳を離れて自己が確として存在するのでは決してなく、むしろそれは徒らな存在もどきにすぎないことが大筋示された。 12月22日にはメンバーの高橋久一郎氏が「アリストテレスの感情論」とのテーマ発表をした。人間に強力な影響を与える感情自体は形がなく、従って徳が感情の根に浸透して方向づけ、他人と世界に対して一定の感情をもって過不足なく応答する能力として徳を解析することに成功した。 これ以外にメンバー個人の研究成果は論文・著書に現われている。
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