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2003 年度 実績報告書

行為の理由と自己決定-「内在主義vs外在主義」を超えて

研究課題

研究課題/領域番号 14510049
研究機関専修大学

研究代表者

大庭 健  専修大学, 文学部, 教授 (00129917)

キーワード自己知(self-knowledge) / 一人称権限(First Person Authority) / 内在主義・外在主義 / 自己決定
研究概要

「私はpと信じている/願っている/欲している」という一人称現在の心理言明がもつ一人称権限(first person authority)を適切に分析するためには、当の心理状態について、1.(広義の)遂行的な話法(narrative)によって構成されるという側面と、2.発児され・描写されるという、一見両立困難な両側面を認めねばならない。この点で、自己知をめぐる「内在主義と外在主義」の対立は、従来論じられてきたように、知識の条件・言語の意味をめぐる「内在主義・外在主義」問題の一環であるのみならず、むしろ、倫理学における判断の動機付け作用・行為する理由をめぐる、それ自身錯綜しあった二種類の「内在主義・外在主義」問題と密接に連関している。このことが明らかになったのは、大きな成果であり、近々、適切な学会で発表したい。このことは理論的に、いわゆる「自己決定」の尊重と言われている事柄にかんしても、従来のように自己知の透明性を大前提とした議論には根本的な問題がはらまれている、ということを示している。これを裏付ける事例も、多々存在することが確認され、本研究の成果は、実践面での提言につながりうることも明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] TAKESHI OHBA: "First Person Identity and Third Person Identification"倫理学年報(日本倫理学会). 52集. 15-29 (2003)

  • [文献書誌] 大庭 健: "私はどうして私なのか"講談社. 229 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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