研究課題
基盤研究(C)
本研究は映画テキストの分析がビデオの登場によって活字テキストと同様の方法により可能となったことの試行として行われた。小津安二郎テキスト(映画・脚本など)に散りばめられた情報をあたう限り渉猟し、それをありとあらゆる文化テキストと関連させ分析するということである。そのために臨地研究に大きな比重を割いた。研究地は北海道、東京都、茨城県、千葉県、神奈川県、長野県、静岡県、愛知県、三重県、大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、岡山県、広島県、山口県、島根県、鳥取県、香川県、米国ニューヨーク市などに及ぶ。その結果(11)、C18(6)に掲載した成果を発表した。それぞれの作品論は、いずれもこれまでの小津安二郎研究の中でもっとも細部にこだわったものとなった。小津論の基礎を築きつつあるといっていい。本研究を批判・検討することで小津研究が深まっていくことが期待される。本研究の期間内に分析した主な作品は『淑女と髯』、『一人息子』、『長屋紳士録』、『風の中の牝鶏』、『麦秋』、『東京物語』、『東京暮色』、『お早よう』、『秋刀魚の味』。今後の計画としては小津安二郎全作品の作品論を積み上げていくことと「小津安二郎地名事典」の作成を挙げたい。山中貞雄との交流にも注目した。特筆したいのは、これまでの小津研究・山中研究で、日中戦争のさなか1938年1月12日小津安二郎と山中貞雄が再会した場所が句容とされてきたのを、南京郊外湯山鎮のことであると推測したことである。小津安二郎の戦争中の足跡についてはまだまだ不明な点が多く、これまた今後の研究課題としたい。
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北海道武蔵女子短期大学紀要 38
ページ: 1-38
MEMOIRS (ISSN 0389-9586), 38
ページ: l-38
北海道武蔵女子短期大学紀要 37
ページ: 95-131
社会文学 22
ページ: 37-47
ブレーメン館 3
ページ: 28-47
MEMOIRS (ISSN 0389-9586), 37
SHAKA I BUNGAKU (ISSNー 914-00 4 2),22
BREMEN HOUSE 3
北海道武蔵女子短期大学紀要 36
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MEMOIRS (ISSN 0389-9586),36
ページ: 1-36
北海道武蔵女子短期大学紀要 35
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MEMOIRS (ISSN 0389-9586),35
ページ: 1- 35
PHP Institute (ISBN4-569-63085・ 5)
ページ: 1-231