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2002 年度 実績報告書

近代フランス絵画に於けるキリスト教的インスピレーションの研究

研究課題

研究課題/領域番号 14510075
研究機関一橋大学

研究代表者

喜多崎 親  一橋大学, 大学院・言語社会研究科, 助教授 (90204883)

キーワード19世紀 / 美術 / 絵画 / 宗教画 / イコニック / ナラティヴ / 聖堂装飾 / 聖なるものの表象
研究概要

3年計画の研究の第1年次である2002年度は、(1)文献資料の収集、(2)図版資料の蒐集と整理、(3)関連論文の執筆に向けられた。
(1)の文献資料の収集については、まず学位論文や雑誌論文の収集である。研究のテーマ上、単一の画家に関わるものではないので、宗教画はもちろん、広くキリスト教的なテーマに関わるものに配慮した。今回対象とした主な画家は、ジャン=ドミニク・アングル、ウジェーヌ・ドラクロワ、オラース・ヴェルネ、ピエール・ピュヴィ・ド・シャヴァンヌ、オディロン・ルドン、ポール・ゴーガン、モーリス・ドニなど。
(2)の図版資料については、当初まずフランスの国立文書館に所蔵されている国家買い上げ作品の記録写真を複製で入手することを予定していたが、購入の手続きが間に合わなかったため、引き続き2年次目の課題としたい。代わりに、2002年度は、19世紀の挿絵入新聞や雑誌に掲載されているサロン出品作品の複製や、青銅の装飾に関する記事の挿絵などの蒐集を行うこととし、『イリュストラシオン』に着手した。国家買上作品の記録写真や当時の新聞雑誌の図版は、今日ではその存在も所蔵もわからなくなっている作品を多く含むために、ゆくゆくは何らかの形でデータベース化していくことを目標としている。
(3)関連論文(11の研究発表を参照)の執筆は、このテーマに関わるいくつかの問題点を整理する上できわめて有効であった。とくに「侵出するヴィジョン」は伝統的な宗教図像からの乖離と、聖性を表象するレトリックの問題を、「流動するファサード」は1890年代におけるカトリック建築が持つイメージの問題を考えるいい機会になった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 喜多崎 親: "侵出するヴィジョン-バーン=ジョーンズとモローの作品に見るイコンの変成-"ウィンスロップ・コレクション(展覧会カタログ). 37-49 (2002)

  • [文献書誌] 喜多崎 親: "流動するファサード-モネの《ルーアン大聖堂》連作に見る同一性と差異性-"美術フォーラム21. 7. 35-40 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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