研究概要 |
本研究の目的は,若年男女のキャリア形成意識が実際の就労経験によってどのように変化するのか,キャリア形成意識およびキャリア形成がジェンダー観,就労意識とそれぞれどのように関連しているのか,さらにキャリア形成がどのようなデモグラフィック要因・職場環境要因・心理学的要因によって規定されるのかを社会心理学的な縦断的研究によって明らかにすることである. 15年度には,上記目的のもとに先に行った東北大学文系卒業生を対象者にした11年度および13年度の2度の調査に続き,第3回目の質問紙調査を実施した(平成16年1月).調査対象者は第2回調査の回答者全員(173名)で,有効回収率は86.2%(131名.転居先不明の21名を除く)であった.16年3月1日現在,調査結果の分析を行っている。質問紙の主な設問内容は以下の通りである. A.パートI 1.キャリア形成意識(働く理由,転職意識,キャリア形成意識,キャリア・モデルの有無) 2.現在の婚姻状況 3.ジェンダー観(理想のライフコースおよび現実のライフコース) B.パートII 1.現在の就労状況(勤務地,勤務先,事業形態,年収,職種,転職経験の有無等) 2.常時雇用者の就労意識(仕事内容および職場の人間関係への期待実現度,仕事の自分への適合度,組織風土への適応度,メンターの有無,ストレスの有無,上司との関係,勤務先および仕事へのコミットメントの度合い,勤務先への満足度) 3.転職意向の有無,離転職の経験の有無およびその理由,転職後の変化,転職への感想 4.ジェンダー観(平等主義的性役割態度)
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