研究課題/領域番号 |
14510118
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研究機関 | 宮城教育大学 |
研究代表者 |
坂本 幸 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (40004113)
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研究分担者 |
松下 淑 皇學館大學, 社会福祉学部, 教授 (50023966)
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キーワード | 視覚的伝達手段 / 対人相互交渉 / 視覚的注意の誘導 / 伝達行動の記述方法 / 非手指(手話)動作 / 動作の機能と意図 / 言語(日本語)との対応 / 聾教育における視覚調節の重要性 |
研究概要 |
視覚的伝達手段の記述は、視線の向きや動き、表情、身体の構えや動き、手指や腕の(手話・指文字以外の)細かなリズム、間(ま)、強弱、動作の表情などを細かに正確に記述することで、それらが幼児の伝達意図とどう関わり、どう機能分化していくのか、さらにはその幼児に関わる親や教師が幼児の注意を誘導・保持し、如何に情報を伝えるかを検討する基礎的資料として重要な作業である。初年度の平成14年度は、まずこの動作記述の方法論と、その具体的実施方法について、各研究者間の調整と統一を目指してVTRの記述作業を行い、各資料の相互比較を可能にすることから始めた。すなわち、研究代表者・分担者が各々の対象児群について、家庭・学校での相互交渉のVTR記録を継続的に行うのと並行して、視覚的伝達手段を主とする相互行動の記述方法について、複数の観察・記述者の作業で記述法の試案を各研究グループで作成し、2月にはこの記述法の相互調整のための研究打ち合わせを行った。現在、各研究者が、その折りの方針に沿って、相互連絡を行いつつ、本研究課題としての記述法のまとめを急いでいる。 坂本は、対象児の聾家庭内での相互交渉のVTR記録を行い、その記述法を検討すると共に、同児の聾学校幼稚部での教師および他の幼児との間の相互交渉について記録し、記述を進めつつある。 松下は、坂本と同様の作業を、松下の対象児達について、進めている。 また、坂本・松下の共同作業として、試験的に手話コミュニケーションを取り入れている聾学校幼稚部の一つである三重聾学校の授業について継続的にVTR記録を行い、各研究協力者らと合同で相互伝達の記述と、授業分析を始めている。 朱は、台湾での聾学校の授業のVTR記録・記述と、個人臨床指導の記録・記述を行い、その特徴についてまとめており、平成15年度の特殊教育学会大会で発表の予定である。
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