研究概要 |
1.「インターネットによる発達障害相談(研究試験版)」の評価項目の再検討 昨年度修正・作成された「インターネットによる発達障害相談・(試験運用版)」(http://www.jasssdd.org/WebAssessment/)により一般ユーザーから得た発達障害児者の発達/教育診断項目の再検討を行った.加えて,その妥当性と有用性を検証するため,特殊教育諸学校,障害児通園施設,知的障害者施設の教員・指導者55名に,発達障害児事例(55名)を対象に,本システムによる教育診断結果と標準化された知能検査・発達検査によるアセスメント結果との比較検証を依頼し検討した。その結果,81.8%と高い一致率がみられた.不一致事例の教育診断結果をもとに,本システムのチェック項目の修正を行った. 2.「発達障害の病院,相談施設,療育・指導機関データベース」「動画による施設紹介・適性簡易チェックシステム」「個別指導計画データバンク」の開発・公開 一方,一般ユーザーからの意見記述から最もニーズの高かったのは,障害児支援機関の紹介と,支援機関における実際の支援方法と内容などに関する情報があげられた.東京学芸大学特殊教育研究施設が保有する「発達障害のための病院,相談施設,療育・指導機関の名簿」をデータベース化した(次年度公開予定).また,二つの知的障害者施設をもとに,実際の活動風景を動画配信により閲覧できるプログラムと,施設で行われている作業活動への適性を一般ユーザーがチェックできるプログラムを掲載した「動画による施設紹介・適性簡易チェックシステム(http://wwa.jasssdd.org/ShisetsuTour/)」を開発し,試験運用により公開した.東日本にある知的障害養護学校から研究協力を得て、各校で使用している個別指導計画の書式を「個別指導計画データバンク」としてデータベース化し研究試験的に公開した(http://www.jasssdd.org/IEP/).
|