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2002 年度 実績報告書

中年期におけるサリドマイド胎芽病者の臨床心理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14510160
研究機関大分県立看護科学大学

研究代表者

齋藤 高雅  大分県立看護科学大学, 看護学部, 教授 (90082065)

キーワードサリドマイド胎芽病者 / 中年期 / 追跡研究 / 心理検査 / 精神保健
研究概要

1)財団法人いしずえ(サリドマイド福祉センター)の協力を得て、平成14年7月、日本における認定サリドマイド胎芽病生存者304名(男167名、女137名)に対して、1975年よりほぼ隔年ごとに実施している実態調査(郵送法)の既存資料のうち、最近10年間(1991〜2001)の縦断的経過を分析し精神保健上の問題の検討を行った。福祉施設在所・通所者はほぼ一定であり、自宅療養・求職者等もほぼ一定数を前後していた。多少、変動がみられたのが不明・連絡不能者であった。専業主婦を含む就労者は約85%であり、大半が社会生活に適応していた。しかし、約1割の者に適応障害、重複障害、精神障害などの問題がみられていた。(口頭発表1,2)
2)平成14年8〜9月、死亡6名(男5名,女1名;交通事故3名、病死1名、自殺2名)を除くサリドマイド胎芽病者303名に対して精神健康面での適応状態についての質問票による調査を実施した。調査は、郵送法により(財)いしずえから対象者に、基本的属性、現在状況(就労状況)、ADL、精神健康調査票GHQ-28(General Health Questionnaire)、QOL (SF-12)および困難、相談事項の自由記載などを含む調査票を送付、回収し、現在、解析中である。
3)帝京大学病院において実施しているサリドマイド胎芽病者の精密検診は、現在までに総検診者数183名(複数回検診者を除く)となった。それらの心理検査結果(ロールシャッハ・テスト、HTPテスト)の一部を解析し、発表した。(口頭発表3)
4)(財)いしずえ事務局員と自立困難者、不適応者に対する事例検討会を定期的に実施し、面接調査のための下準備を行った。また、(財)いしずえ主催の親睦会の機会を捉え、希望者に対して面接調査を実施した。
口頭発表
1.SAITO, T., Sekine, T., Aso, M.;A10-Year Follow-up Study of Mental Health in Patients with Thalidomide Embryopathy, the XII th World Congress of Psychiatry, Abstracts, Vol.2,p168,Yokohama, Japan, August 24-29,2002.
2.齋藤高雅、関根剛、阿蘇道子:サリドマイド胎芽病者の10年間の追跡調査、第61回日本公衆衛生学会総会抄録集(埼玉),p811,2002.10.
3.齋藤高雅、関根剛:サリドマイド胎芽病者の心理テスト(その3-ロールシャッハ・テストとHTPテストとの関連について-)、第18回日本精神衛生学会抄録集(東京),p59,2002.11.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 齋藤 高雅, 関根剛: "サリドマイド胎芽病者の心理テスト(その2-HTPテスト-)"こころの健康. 17(1). 81-82 (2002)

  • [文献書誌] 齋藤 高雅, 関根剛, 阿蘇道子: "サリドマイド胎芽病者の10年間の追跡調査"日本公衆衛生雑誌. 49(1). 811-811 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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