研究課題
基盤研究(C)
1)サリドマイド胎芽病者の追跡調査:30歳代の10年間の動向社会適応、精神保健面での10年間に於ける長期経過の実態調査から、(1)思春期・青年期〜成人期に4名であった死亡者が、中年期に入り7名が死亡した。死亡者は計11名と急増した。(2)就労状況の調査から、30歳代の10年間において、専業主婦を含む就労者は8割を越え、おおむね社会生活に適応していた。福祉施設在所・通所者はほぼ一定であった。自宅療養・求職者等もやはりほぼ一定であり、適応・自立上、何らかの問題がみられた。それらは、精神障害、重複障害、適応障害などであった。多少、変動がみられたのが不明・連絡不能者であった。事例を通した現状把握:自立・適応上、何らかの問題がみられた事例について、社会的支援の視点からその問題点を検討した。それらは、(1)家庭的問題、ないしは家庭問題に由来するもの、(2)精神疾患に起因するもの、(3)身体障害とともに精神遅滞に由来するもの、(4)疾患や障害に関わりなく、就業せずに自宅で生活している者、(5)不明・連絡不能者、(6)中年期に至り、子供の養育をめぐり、自らの生い立ちについて苦悩・葛藤の再現を述べる事例であった。適応事例では、薬害防止などを積極的に社会に提言しようとする被害者の姿もみられている。2)中年期におけるサリドマイド胎芽業者の精神保健調査:GHQ-28による追跡調査サリドマイド胎芽病者に対して30歳代前半の1994年時点と、30歳代後半2000年、40歳代に入った2002年の時点においてGHQを実施し、その変化をみた。四肢障害群では、30歳代前半に比して30歳代後半の方が精神的な健康度が高くなっていることが認められた。一方、聴力障害群では30歳代前半よりも後半になるにつれm精神的健康度がやや低下傾向にあり、特に抑うつ的な傾向がみられた。今後、更なる継続的研究が必要である。
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