研究課題/領域番号 |
14510178
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研究機関 | 西南学院大学 |
研究代表者 |
宮原 哲 西南学院大学, 文学部, 教授 (40190805)
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研究分担者 |
オルソン ドゥエン 西南学院大学, 文学部, 助教授 (80226365)
今堀 義 西南学院大学, 文学部, 教授 (00309858)
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キーワード | 間人主義 / 対人コミュニケーション / 公的コミュニケーション / 集団主義 / 個人主義 / 人間関係 |
研究概要 |
日本人の対人、および公的コミュニケーションの特徴を研究する上で、これまで使われてきた欧米での「物差し」の正当性に疑問を抱き、それに代わるものとしての「間人主義」の妥当性、さらに問題点を探り、日本人のコミュニケーション研究に最も敵した概念、および調査方法を見い出すことが今回の研究の主な目的である。平成14〜15年度の研究のうち、前半で日本人コミュニケーション研究者から聞き取り調査を行い、その結果をもとに後半で質問紙、観察、面接などの方法で実際のコミュニケーションの調査を行う予定である。 今回は沖縄県国頭郡在住で、これまで日米でサイコセラピストとしての臨床経験を豊富に持つ、近藤裕氏に対面聞き取り調査を行った。同氏は日米の差もさることながら、日本国内でも地域、年令、性別などによって広範囲の種類、傾向の人間関係の特色が見られることを指摘した。特に沖縄地方の、細かいことにはあまりこだわらない人間関係の維持、発展の仕方に対する関心の強さは興味深かった。 東京都の大学でコミュニケーション関連の授業を担当し、同領域での研究実績を持つ平井一弘大妻女子大学教授、小谷真理子、柿田秀樹、末田清子、染谷泰正(以上、青山学院大学)の各教授、助教授に一同に会していただき、座談会形式での意見交換を行っていただいた。コミュニケーション研究者が伝統的に多く集まる名古屋での座談会には岡部朗一、近藤祐一(以上、南山大学教授、助教授)、五島幸一、太田浩司(以上、愛知淑徳大学教授、助教授),高井次郎名古屋大学助教授に参加していただいた。中西雅之津田塾大学教授、杉本なおみ慶応大学助教授には単独での聞き取り調査に協力していただいた。 広範囲の研究領域では、それぞれの研究方法はもとより、その底流である哲学的基本理解も異なることがわかったが、今後それをどのように実行可能な研究概念、研究方法の開発に結び付けるかが課題である。
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