研究概要 |
心身症・神経症等を伴う不登校の児童生徒に関する文献研究や心身症・神経症等を伴う不登校の児童生徒が多数在籍する病弱養護学校を訪問し、情報収集を行った。また、全国病弱養護学校教頭会や関東甲信越地区病弱教育研究連盟主催の研究会、九州地区病弱教育研究連盟主催の研究会に参加し、心身症等の児童生徒の心理・行動特性、教育課題に関する情報を収集した。 また、心身症・神経症等で不登校の経験をもつ児童生徒が多く在籍する病弱養護学校5校(児童生徒数約60人)とそこに隣接する病院並びに保護者に研究協力を要請し,以下の調査を実施した。調査の方法は,面接と質問紙を用いて行った。 (1)個々の児童生徒の不登校の背景や心理社会的因子による身体症状を面接と質間紙を使用して把握した。不登校の直接の原因やその発生時期,期間,経過についても病院からの情報や教師からの情報,保護者から情報を収集した。 (2)T.M.Achenbachらが開発し,近年我が国においても標準化された子ども用の情緒や行動を評価する包括的な質問紙[親用のCBCL (=Child Behavior Checklist),教師用のTRF (=Teacher's Report Torm)と本人用のYSR (=Youth Self Report)]を使用し,三者の立場から多面的に情緒や行動を評価した。各協力校に事例提供を依頼し、来年度、引き続きデータを収集すると共に、事例研究を実施する予定である。
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