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2003 年度 実績報告書

現代漁村における生活変容と地域社会形成に関する社会学的実証研究

研究課題

研究課題/領域番号 14510199
研究機関岩手県立大学

研究代表者

佐藤 利明  岩手県立大学, 総合政策学部, 教授 (10215816)

キーワード漁村 / 漁業 / 生活変容 / 地域社会 / 高齢化 / フィールドワーク / 社会学
研究概要

研究計画2年目にあたる今年度は、主として日本海沿岸における漁業生産と地域振興の事例分析を主眼に、秋田県八森町を対象とした調査研究を実施した。
秋田県八森町は古くからハタハタ漁が盛んで、秋田音頭にも謡われる周知の地域である。また、白神山地を後背地に持ち、ハタハタと白神山地を基軸とした地域振興策を展開してきている。人口4,726人、世帯総数1,566であるが、高齢化率は30.3%とすこぶる高い(平成12年国勢調査)。八森町の漁業経営体数はそれぞれ112、従事者は235人、漁業種類別にみると刺し網65、釣り25、底引き網11などである(平成10年)。主な漁獲量はハタハタ199t、マダラ155t、スケトウダラ93t、岩ガキ87t、ホッケ82tなどとなっている(平成12年)。
ところで、八森町では平成3度から「ハタハタの里整備事業」を立ち上げ、平成6年には温泉付き観光施設「ハタハタ館」がオープンしている。平成13年には26万3,600人の入り込み、売上額も2億1千万円となって地域活性化に少なからず役立っているとみることができる。さらに、漁協女性部によるホッケの加工や「しょっつる」製造などへの取り組みもみられ、漁獲資源を活用した地域特産づくり活動として八森町の地域振興にも寄与している。
秋田県では平成4年から3年間、資源枯渇の危機感からハタハタ漁を禁漁にした。この流れの中で、八森町では「八森町育てる漁業振興ビジョン」を平成9年に策定して、磯根資源の保護や海洋レクリエーションとの共存などを模索してきた。現段階でその成否を結論付けるのはやや性急すぎるが、復活したハタハタ資源を中心にすえた地域振興・地域づくりの取り組みに対してはある程度評価できる。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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