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2003 年度 実績報告書

バングラデシュの児童労働とその対策に関する実態調査

研究課題

研究課題/領域番号 14510210
研究機関仙台大学

研究代表者

鈴木 弥生  仙台大学, 体育学部・健康福祉学科, 助教授 (80289751)

研究分担者 佐藤 一彦  秋田桂城短期大学, 地域社会学科, 助教授 (40259304)
キーワードバングラデシュ / 児童労働 / ハーキン法案 / 農村の貧困 / ストリートチルドレン / スラム / 社会開発 / 現地NGO
研究概要

平成15年8月15日より29日までと、平成16年3月19日より30日までバングラデシュ人民共和国(以下バングラデシュと称す)に滞在し、現地での調査を実施した。調査の方法は、現地NGOのスタッフや政府関係者衣類縫製工場の関係者、スラム居住者、スラムを追われた貧困層からの聴き取り調査による。訪問先は、UNICEF BANGLADESH、HARD TO REACH URBAN CHILDREN PROJECT、ILO、JICA、UNDP、BIDS、BGMEA、GSS(現地NGO)、GARMENTS FACTORY、DHAKA UNIVERSITY、複数のスラム、スラム跡地等である。
バングラデシュの社会開発を考えるうえで、都市スラムの形成・スラム居住者、子どもの労働(特に子どものメイドと衣類縫製工場での労働)、ストリートチルドレシの問題は、重要である。そのため、今年度は、これらの問題に焦点をあて調査を実施した。衣類縫製工場で労働していた子どもたちは、2度のハーキン法案提出により解雇(保護)され、そのうちの何割かはNGOの識字教室で学ぶ機会を得ているが、全ての子どもたちをカバーするには至っていない。この問題について、次項(11)に記載した論文にまとめた。また、都市で増大する貧困の最たる犠牲者となっているストリートチルドレンの形成過程を次項(11)に記載した論文で分析している。さらに、近年ダッカでは、政府・警察官によってスラム撤去が強行されているが、これらの実態と貧困層の生活状態を平成16年3月に再度調査し、それらの調査結果を執筆中である。
上述した問題の背景には、農村の貧困がある。都市偏重の開発によって農村の工業開発は遅れ、諸外国からの援助も一部のNGOによる活動を除いて貧困層には届きにくい構造になっている。そのため、貧困層の雇用機会は極めて限定されており、しかも不安定である。それゆえ、農村の貧しさから逃れようと、多くの貧困層(子どもを含む)が、首都ダッカを始めとした大都市へと移動している。そして、こうした問題を主題的に取り上げ、貧困層の問題解決に向けた取り組みを実施しているのは、現地NGOによるいくつかの活動のみである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 鈴木弥生: "ダッカのストリートチルドレンに関する研究"日本の地域福祉(日本地域福祉学会). 第17巻. 87-98 (2004)

  • [文献書誌] 佐藤一彦, 鈴木弥生: "ハーキン法案とバングラディッシュ衣類縫製産業の児童労働"紀要(秋田桂城短期大学). 第16号. 25-33 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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