研究概要 |
我々は、従来の欧米からの輸入ものではない新しい日本社会に適合するソーシャルワークのコミュニケーション・スキルの開発を目指し、研究を進めている。研究2年目の本年度は年度当初の計画をふまえ、以下に述べる研究を実施し、成果をあげた。 1 前年度に文献サーベイの結果をふまえて実施した従来の欧米風のコミュニケーションについてのアンケート結果(前年度に入力済み)を分析し、その結果を公表した。この公表は当初第17回アジア太平洋社会福祉教育・専門職会議(2003年7月7日〜12日:長崎)での発表選考に通っていたので、そこでの発表を予定していたが、当会議がSARS問題で中止となった為、発表予定者には日本社会事業学校連盟のホームページ(http://jassw.jp/)にフルペーパーを2年間掲載するという措置がとられた。我々も以下の2本の論文:北本佳子・綾部裕子「ソーシャルワーク・コミュニケーション-欧米的コミュニケーション・スキルに関する検討-」、Hiroko Ayabe, Keiko Kitamoto, Social Work Communication : Differences in communication style between English and Japanese,を公表した。 2 わが国の社会福祉現場における利用者(よく話をする利用者とあまり話をしない利用者)と援助者(ベテランと新人)の組み合わせでのコミュニケーション場面をビデオ録画(テープ録音含む)し、そこで用いられている援助者のコミュニケーション・スキル等をベテランと新人で比較しながら、分析・考察した。この研究成果については、裏面に記載した大学院紀要にまとめ、発表している。 また、これらの平成15年度の研究成果については、日本社会福祉実践理論学会第21回大会(2004年6月18日〜20日:北星学園大学)でも総括をして発表の予定である。
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