研究課題/領域番号 |
14510231
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研究機関 | 南山大学 |
研究代表者 |
松戸 庸子 南山大学, 外国語学部, 教授 (30183106)
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研究分担者 |
松戸 武彦 南山大学, 総合政策学部, 教授 (10165839)
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キーワード | 勤労者意識調査 / アンケート / 高度経済成長 / WTO加盟 / グローバリズム / 社会保障制度改革 / 国際情報交換 / 中国 |
研究概要 |
1、今年度は研究の第1年目に当たり、来年度に実施を予定している中国での現地調査(勤労者意識調査)のための準備年として位置付けていた。したがって、実査のための情報収集、実施方法についての相談や交渉と、調査票(アンケート)の作成が主な仕事となった。アンケートの実施とデータ入力は、諸般の事情から、中国で最も実績のある調査会社に業務委託する方法を選び、当該会社との間で内諾を得、実査のスケジュールも決定している。調査は、過去の調査結果との比較可能性を重視して、2都市、3種類の企業類型(経営形態)を対象とすることとし、サンプリング方法や、データ入力についても確認をとった。また、聞き取り調査については、実査の第2段階として、アンケート回答者の中から典型的なケースを対象とし、北京社会科学院の共同研究者などからの支援も得て実施するつもりである。 2、今回のアンケートでは、今日の中国を高度経済成長期にあるものと捉えて、同時期の日本と、国民意識調査結果などを利用して比較を行うという点を新たな視点として付け加えた。また、この時期の中国の特殊な状況要因としてのWTO加盟が社会構造全般や人々の労働や生活意識に与える影響については、中国で既に実施された調査結果も参照したい。また、WTO加盟が中国の10数年来の悲願であったことからも推測できるように、西側先進国とは違って、中国ではグローバリズムへの批判が現段階ではとても弱いことに気づかされる。この問題に関しては文献研究も進めていきたい。 3、研究目的の一つとしていた中国の成長のマイナス面については、インタビュー実施時ための準備作業として、特に失業や社会保障制度改正の影響や犯罪発生状況の変化等について文献件研究を進めておきたい。
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