プロジェクトの初年度は、1年間を通して、東京都山谷地区ならびに新宿地区のホームレス地域に定期的に足を運び、野宿者のヒアリングをしたりボランティアへのヒアリングを実施することで、東京におけるホームレスの実態を把握した。また、野宿経験ならびに施設入所経験のあるアパート自立生活者のヒアリング調査を実施した。 大都市間比較については、10月以後、神奈川県川崎市のホームレス自立支援活動について情報収集を開始し、関係者の聞き取りを始めた。8月と10月と明けて3月には大阪に出張し、東京との比較で、自立支援対策の実態調査をした。10月には名古屋での調査を実施した。また、8月には横浜市寿町を視察した。 以上により、ホームレス自立支援対策に取り組む主な自治体の概要調査を実施し、東京23区と川崎市について、自立支援に取り組む施設事業者、NPOの実態調査に着手した。かくして初年度は、ホームレス自立支援システムに関する、主な自治体ならびにNPO・事業者の概要調査は実施できた。 次年度は、NPO・事業者の詳細調査を実施し、あわせて北欧、とくにスウェーデンの取り組みに関する調査を実施し日本のシステムと比較する。最終的に、日本のホームレス自立支援システムの現状を分析し、今後の発展の方向を具体的に提案する。
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