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2002 年度 実績報告書

介護支援専門員の質的向上の方策等に関する調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 14510251
研究機関田園調布学園大学

研究代表者

馬場 純子  田園調布学園大学, 人間福祉学部, 講師 (70310430)

キーワード介護支援専門員 / ケアマネジメント / 教育・研修 / 居宅介護 / ソーシャルワーク / ソーシャルワーカー / 高齢者ケア / 英国
研究概要

介護保険下における居宅部門の介護支援専門員(=ケアマネジャー)の業務実態(ケアマネジメント業務)を把握するために、前年度に引き続き神奈川県内の介護支援専門員を対象に「介護支援専門員のケアマネジメント業務に関する調査」の質問紙調査を実施した(有効回答247票)。今回の調査対象者の保有資格は、介護福祉士40%、看護師・保健師34%、社会福祉士5.3%、ホームハルパー4.5%、等となっており、前年度実施の同様の調査とは異なる分布であった。しかし、ケアマネジメント業務内容については前年度とほぼ似た状況を示している。すなわち、本来のケアマネジメント機能をよく理解した上でのケアマネジメント業務というよりは、ケアプランを作成しサービス・コーディネートに終始している実態が更に明らかになった。また、サービス担当者会議を含めて他職種の連携についての困難な状況や利用できるサービスの不足、担当件数の多さ、時間の不足、兼務の仕事との両立をはじめとする介護支援専門員がおかれている業務遂行上、身分待遇及び就労状況の困難な実態が示されていた。介護支援サービスの各過程では各保有資格による特徴が示され、介護支援専門員のサービスの質的向上、一定の質の維持・向上を図る上では現在の現任研修のような全員一律の研修内容ではなく、しっかりとしたスーパービジョンの下での実践的内容の、各々が個別に自身の不足を補うべく研修を選択し、段階的にレベルアップが可能な研修システムを開発する必要性を裏付ける結果といえる。そこで、今後の教育・研修システム開発の参考のために、先達である英国のケアマネジャーの業務や教育・研修の実態について、現地に赴き、Bathのケアマネジャー(=ソーシャルワーカー)と大学教員にヒヤリングを行った。2000年のCare Standard法の制定以来、ソーシャル・ケア従事者の規制が行われ新体制(登録制)に切り替えられつつある最中で、教育や研修の一定の課程を修得したものの登録制となり、まず2003年4月にソーシャルワーカーの登録が始まるところであった。現任者の再登録、登録更新にも一定の研修が必要とされ、登録取り消しもある厳しい規制であり、研修が要件として位置づけられている。本来ケアマネジメントはソーシャルワーカーが行うものとされ、その研修はアセスメントをはじめ、しっかりしたスーパービジョンの下での実践的な研修で、その基盤となるvalueや倫理が重視されていた。次年度は更に具体的なシラバスやカリキュラムの内容の比較を含めて検討する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 馬場 純子, 他2名: "ケアマネマネジャーの現状と悩み"ゆたかなくらし. 253号. 10-27 (2003)

  • [文献書誌] 馬場 純子: "介護支援専門員のケアマネジメント業務の現状と課題 -『介護支援専門員のケアマネジメント業務に関する調査より』-"田園調布学園大学人間福祉学部紀要『人間福祉研究』. 第5号. 63-86 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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