平成16年度の研究実績 今年度は、以下のような継続調査を行った。但し、情報提供者の側の都合などにより、調査予定は大きく変更を余儀なくされた。 第一に、ホノルルシュタイナーシューレの出身者と連絡を続け、聞き取り調査を行った。 但し、今年度は、学校側との日程調整がつかず、訪問することはできなかった。 第二に、京田辺シュタイナー学校をはじめ、日本各地のシュタイナー教育関係者を訪問し、聞き取り調査を行った。その中で「シュタイナー教育の周辺」をたどる視点を再確認した。 第三に、ミュンヘンをはじめとするドイツのヴァルドルフシューレと連絡を継続した。しかし、こちらも日程上の調整がつかず、今年度は訪問することができなかった。ただし、情報提供者との関係は継続しており、聞き取り調査は継続可能である。 第四に、以上の事情から、研究は、理論的な考察に移らざるを得なかった。とりわけ、「世阿弥の稽古論」の中にシュタイナー教育を解明する手掛かりを求める試みが開始され、数本の論文として成果が発表された。また「霊性」概念との関連にも考察が広がり、現代社会におけるスピリチュアリティの検討としてシュタイナー教育を解明する視点が明確になった。
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