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2004 年度 実績報告書

デューイ教育理論における公共的道徳的探究の意義とその現代的系譜に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14510273
研究機関名古屋大学

研究代表者

早川 操  名古屋大学, 教育発達科学研究科, 教授 (50183562)

キーワード社会的知性 / 実験的知性 / アファーマティブな司法権 / 知性的平和主義 / 実践的理想主義 / 探究の型 / 越境的探究 / 越境型人間
研究概要

今年度は3年計画の最終年度にあたり、デューイの平和に関する探究理論の道徳的意義を検討するとともに、わが国の教育改革にとって彼の探究理論がもつ意義を検討した。具体的な研究実績としては、
1.デューイの公共哲学の基本概念である「社会的知性」を検討するため、文化的状況のなかで働く「実験的知性」の特徴について考察した。
(1)日本デューイ学会第48回大会シンポジウム「デューイの平和論」では、戦争という暴力的方法の使用を避け、国際裁判所による「アファーマティブな司法権」を採用する彼の「知性的平和主義」や「実践的理想主義」の見解を解明した。
2.デューイの探究的教育理論の現代的意義について、教育改革や教育実践とのかかわりの観点から研究した。具体的な成果としては、
(1)米国ウッドロー・ウイルソン国際研究センター(Woodrow Wilson International Center for Scholars)のアジア・プログラムで、わが国の教育改革の課題として、「創造性」を育成するために日本の文化的伝統に根ざした「探究の型」を身につけることの大切さを指摘した。
(2)アメリカ教育学会シンポジウムでは、米国チャータースクールの実験は生徒の学業成績を必ずしも向上させたわけではないが、親・子ども・教師らの参加・対話・協働による学校創りを促進した点で評価されるべきことを指摘し、わが国の教育改革にもたらす影響と問題点について報告した。
(3)これまでの研究の総括として、道徳的探究の原点である想像的探究と文化的知性の融合をめざす「越境的探究」にとりくむ「越境型人間」育成の課題について検討した。
以上のように、デューイが展開した文化的道徳的探究の地平を検討することによって、彼の教育理論の基本概念である「探究を通じての成長」のプロセスを解明した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Japanese Creativity and the Present Educational Reform2004

    • 著者名/発表者名
      HAYAKAWA, Misao
    • 雑誌名

      Asia Program Special Report, Woodrow Wilson International Center for Scholars No.121

      ページ: 14-17

  • [雑誌論文] デューイの『織り込まれた知性』から見た文化の地平2004

    • 著者名/発表者名
      早川 操
    • 雑誌名

      日本デューイ学会紀要 45号

      ページ: 97-105

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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