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平成15年度が中国遼寧省瀋陽に調査に予定であったが、新型肺炎SARS流行のために中止した。そのかわりこれまでの植民地教育に関するオーラルヒストリーのインタビュー録音のテープおこしを集中的に行なった。同時に遼寧省教育史志編纂委員会主任斉紅深氏の収集した植民地教育に関するオーラルヒストリーの翻訳を行なった。前者は報告書『旧「満州」における植民地教育体験者の調査』(添付I)として、後者は『「満州」オーラルヒストリー』(皓星社、平成16年3月25日)(添付II)として刊行した。
先の遼寧省教育史志編纂委員会主任斉紅深氏が植民地教育史研究会(佐野通夫会長)の招請で、平成16年3月来日し植民地教育に関するオーラルヒストリーについて講演することになった(3月27日法政大学)。この機会を利用して斉紅深氏と日中共同の植民地教育体験者の調査について打ち合せを行なう予定である。
「大連会」(戦前大連居住者の親睦団体)の協力を得て、戦前大連で教鞭をとった日本人教員にインタビューを行なった。さらに大連地区の各学校の同窓会と連絡がとれ、広範な日本人のオーラルヒストリーを取材することができた。植民地における支配者と被支配者の両面から意見を聞くことができた。平成16年5月、大連で日本人と中国人の合同インタビューを企画している。こうした活動を通じて広義のオーラルヒストリーともいえる各学校の同窓会誌、26種類を収集することができた。
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