平成14年度は、以下の調査活動を中心にして研究をすすめた。 (1)内外の図書館で『世界図絵』等コメニウス関係文献の所蔵調査を行った。国内では、福岡教育大学、日本女子大学等で文献の閲覧や資料収集を行った。 国外では、チェコ共和国において、プラハのチェコ科学アカデミー哲学研究所、国立図書館等でコメニウス関係文献を閲覧・複写し、コメニウスにゆかりのあるウヘルスキー・ブロト、プシェロフ、フルネック等のコメニウス博物館や記念館でも文献の閲覧・複写をした。 (2)8月に福岡教育大学で開催された日本教育学会第61回大会において、「コメニウスの教科書と汎知学との関係」と題して発表した。 (3)9月にハンガリーのミシュルコルツ大学で開催されたSchool and Theatre International Conferenceにおいて"On the Change of the Play in Revised Editions of Orbis sensualium pictus"と題して発表した。 (4)日本教師教育学編『教師とは』に、「教えることは、学ぶこと-コメニウスの教師論」を分担執筆し、学文社から出版した。 (5)山崎高哉編『応答する教育哲学』に、「コメニウスの教科書における学校演劇の位置とその意義」を分担執筆し、ナカニシヤ出版から刊行した。 以上のように、当初の計画を上回る活動が実施できた。
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