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2003 年度 実績報告書

植民地朝鮮における日本語教育の論理に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14510320
研究機関九州産業大学

研究代表者

久保田 優子  九州産業大学, 国際文化学部, 教授 (20234502)

キーワード日本語教育 / 朝鮮 / 植民地教育 / 同化政策
研究概要

平成15年度は、植民地朝鮮における日本語教育の論理解明を目的として、まず、前年に引き続き、朝鮮人同化政策実施の初期段階である、第一次朝鮮教育令期(1911〜1922年)を対象に、以下の点について、重点的に研究を行った。朝鮮総督府は、国語教育により朝鮮人をどのように「同化」しようとしたのかについて解明した。その結果、総督府は、「同化」を段階的、漸進的に行おうとしたこと、国語による「同化」の概念は、「国民精神の涵養」「実用的な知識技能の習得」であり、その構成要素は、「天皇を尊ぶ」「国家に尽す」「実用」「勤勉」の4要素であることが解明された。そして、朝鮮総督府が意図した、第一次朝鮮教育令下での、「現在的・現実的同化」の意味は、朝鮮人に、「天皇への感謝」の気持ちを持たせ、「実用的」な知識を身につけ、実業に就いて、「勤勉」に働き、役人の命令に従順に従い、「国家に尽す」人間になることであった。この結果は、次頁掲載の論文、「第一次朝鮮教育令期の国語教科書における『同化』の概念」で発表した。
今後、次の段階として、この「同化」の概念が、どのように変化していくのか解明することが課題である。
次に、植民地期全体を通じての私立学校の日本語教育の実態について、前年に引き続き、『梨花七十年史』『京畿七十年史』『延世大学校史』などの学校史を読み解いて検討を行った。日本語教育の実態は、学校により異なり、事例研究を積み上げる必要があるため、まだ発表のための準備中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 久保田 優子: "第一次朝鮮教育令期の国語教科書における「同化」の概念"九州産業大学国際文化学部紀要. 第27号. 1-21 (2004)

  • [文献書誌] 阿部 洋: "近代日本のアジア教育認識・資料篇 台湾の部"龍渓書舎. 5800 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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