研究課題/領域番号 |
14510339
|
研究機関 | 桜美林大学 |
研究代表者 |
奥野 克巳 桜美林大学, 国際学部, 助教授 (50311246)
|
研究分担者 |
信田 敏宏 国立民俗学博物館, 民俗学研究開発センター, 助手 (70336501)
花渕 馨也 北海道医療大学, 看護福祉学部, 講師 (50323910)
池田 光穂 熊本大学, 文学部, 教授 (40211718)
|
キーワード | 近代医療 / 帝国医療 / 民族医療 / ポストコロニアル / 人類学 |
研究概要 |
<研究調査活動> ・研究代表者の奥野克巳は、平成15年7月31日から9月2日まで、マレー半島およびサラワク州で民族医療と帝国医療を中心に現地調査研究を行った。 ・所属機関からSARSに対する渡航延期勧告が出されたため、夏期休暇のスケジュール調整がつかなくなった研究分担者の海外調査研究を補うかたちで、研究協力者・山崎剛が、平成15年11月7日〜平成16年1月11日、西本太が平成15年11月19日〜平成16年1月7日まで、それぞれイギリスとラオスで熱帯医学の歴史・社会面、公衆衛生政策と土着実践について調査を行った。 ・研究代表者の奥野は、平成16年3月2日から3月27日まで、マレー半島およびサラワク州において、民族医療と帝国医療の調査研究を行った。 <シンポジウム> ・平成15年5月24日(土)に、第37回日本民族学会研究大会(京都文教大学)において、奥野が分科会「帝国医療の逆襲:21世紀ポストコロニーの医療を考える」を組織した。そこには、研究分担者・池田光穂がパネリストとして参加した。 ・平成16年2月3日(火)〜4日(水)に、地域研究コンソーシアム主催のシンポジウム「熱帯医学と地域研究:知の実践と構築」(京都市国際交流会館)において、奥野と分担者の信田敏宏がコーディネータとして、池田がパネリストとして参加した。 <研究成果の公表> ・池田が『九州人類学会報』に特集「帝国医療の予感」を編み、奥野、信田、花渕が寄稿した。 ・池田と奥野は、『経済学雑誌』に寄稿した。 ・奥野は『社会人類学年報』に「近代医療の世界拡張と人類学〜帝国医療とその生成変化を中心に〜」を寄稿した。 これらの活動を通じて、歴史学から継承された「帝国医療」という概念を、コロニアルな時代およびポストコロニアルの時代における、政治経済と緊密に結びついた近代医療の特徴を描き出す批判的な概念として鍛え上げつつある。
|