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2003 年度 実績報告書

民族学調査媒体としての写真資料からみたアイヌ文化観の研究

研究課題

研究課題/領域番号 14510343
研究機関北海道開拓記念館

研究代表者

出利葉 浩司  北海道開拓記念館, 学芸部, 研究員 (40142088)

キーワードアイヌ / 民族誌写真 / ヴィクトル・イヴァノビッチ・ヴァシーリエフ / ニール・ゴードン・マンロー / 平取町 / アイヌ物質文化 / コレクション / チャールズ・ロングフェロー
研究概要

この研究は、民族誌写真を基礎資料とし、そこから民族学的情報を得ようとするもので、対象となる時期は明治年間を中心とする。研究の手順は、写真に写されている民具類や人々の行動を当時の社会の文脈のなかで説明すること。つぎにその背後にある調査者(撮影者)の意図を明確化することにより、調査者のアイヌ民族観に接近しようとする。
この方法論にしたがって、今年度はとくにつぎのふたつの作業をおこなった。(1)コレクションされたアイヌ民具類の分析をとおしてコレクター(調査者)のアイヌ民族観を探る試み。(2)英国人(スコットランド)医師ニール・ゴードン・マンローに関連する調査。
(1)については、ヴァシーリエフ(ペテルブルグ・ロシア民族学博物館蔵)が平取で1912(明治45)年に収集した資料約770点をカテゴリーごとに分析、民具収集における彼の視点を探るとともに、すでに分析を終えているディーン(ニューヨーク・アメリカ自然史博物館蔵)、マンロー(エディンバラ・スコットランド国立博物館蔵)などと比較した。ヴァシーリエフコレクションは、今後、平取で撮影された写真の分析をするうえで基礎資料となるものである。
(2)について、マンローが1890(明治23)年に来日して以降、撮影した写真について、開拓記念館所蔵分、国立歴史民俗博物館所蔵分、アイヌ文化振興・研究推進機構所蔵分について、複写、デジタル処理(CD-ROMに記録)作業をおこなった。
このほか、1871(明治4)年、来日したチャールズ・ロングフェローが持ち帰ったアイヌ民族写真について、立教大学山田久美子氏および平凡社のご厚意で実見、検討させていただいた。なお、この結果の一部は、チャールズ・ロングフェロー、山田久美子訳『ロングフェロー日本滞在記』(平凡杜、2004)中に、紹介する機会をいただき、写真解説として報告している(同書P275,277)。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 出利葉 浩司: "欧米のアイヌ・コレクションの構成要素の比較"海外のアイヌ文化財-現状と歴史-(小谷凱宣編)(南山大学人類学研究所). 120-132 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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