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2003 年度 実績報告書

近代日本の地方政治・地域自治と環日本海諸地域との比較史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14510351
研究機関新潟大学

研究代表者

芳井 研一  新潟大学, 人文学部, 教授 (90092634)

キーワード近代日本 / 地域社会 / 地域自治 / 地方自治 / 環日本海地域 / 比較史
研究概要

昨年に引き続き新潟県下の在地資料、国立国会図書館等の所蔵資料を収集することに精力を注いだ。
また本年度は地域社会におけるいくつかの問題について検討し、資料の読み込みを進みながら概略以下のような研究成果を発表した。
1.近代日本の地域社会における住民運動として最も盛り上がったとされる電気料値下げ問題に焦点をあてて、従来の研究史では欠けていた地域自治の視点に立って具体的過程を整理し、具体的論点を提示した。その端緒的発生地である富山県では、公益論の立場からの電気公営論を前提として、「裏日本」にある水力の豊富な地域であるということに根ざした電気料値下げ運動が地域住民の支持を得ながら、末端の住民組織を基盤として展開されたことを明らかにした。そのような特色をもった運動が全国化する中で、新潟県や他の地域でも同様の特色が見られたことを検証した。
2.前年度に公表した論文「鮭と堰堤の相克史」を受けて、環日本海地域のサケ論を前近代にさかのぼって越後社会の形成との関係に留意しながら研究史的に検討した。諸分野の研究を整理してみると、東北アジア河海域に広く見られるサケ文化があり、その痕跡が越後社会のそれぞれの時代にも見られることが明らかになった。そのことが信濃川をはじめとする大河の周辺に住む人々にとってどのような意味を持っているかについて、環日本海諸地域との関係に留意しながらさらに検討する必要性を認識した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 芳井研一: "電気料問題と地域社会"佐渡・越後文化交流史研究. 4. 1-21 (2004)

  • [文献書誌] 芳井研一: "東北アジア河海域のサケ論と越後社会"地域と地域史研究の未来を語る. 143-156 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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